「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。山田さんの「今これが食べたい」を、作っているときの熱量も一緒にお届けします。今回ご紹介いただくのは、旨味・苦味・酸味のハーモニーが楽しめ「牛タンとししとうの塩昆布炒め」。
#31 旨味・苦味・酸味のハーモニー「牛タンとししとうの塩昆布炒め」
夏が近づいてくると、料理にも飲み物にもレモンを搾ってしまう。あのスッキリとした酸味と、爽やかなレモンの香りは、どんなものにでも相性が良く、ジメジメとした陽気でも、おいしい時間を提供してくれるのだ。
さて、今回は僕がレモンを搾りたくなる食材を使った「牛タンとししとうの塩昆布炒め」を紹介したいと思う。
まずは、ボウルにみじん切りにした長ねぎと、塩、塩昆布、黒こしょう、ごま油を混ぜておく。
その次にフライパンでサラダ油を温め、ししとうを入れて転がしながら炒める。このししとうの青くささと苦味が、レモンと合わさるとより夏らしい味になる。
炒まったら、牛タンを加えて、分量外の塩を全体に薄くふり、下味をつけながら炒める。
仕上げに、火からおろして、合わせ調味料を入れて全体に絡め、器に盛り、レモンを添える。
7月の台所三箇条
- 夏はレモン
- 牛タンにはししとうを添えて夏を演出
- 塩昆布は、調味料
レモンを搾って、食べてみてください。
牛タンの旨味とししとうのほろ苦さの先に、塩昆布の旨味がしっかりと活きている。そのすべてレモンの爽やかさが、洗い流し、また次へと箸を動かせる。
僕は、これにもちろんレモンサワーを合わせます。それではまた。
「牛タンとししとうの塩昆布炒め」
本日の材料 2人分 (調理時間:15分)
・牛タン…………………150g
・ししとう………………8本
・長ねぎ…………………1/2本
・サラダ油………………大さじ1
・レモン…………………適量
<A>
・塩………………………ひとつまみ
・塩昆布…………………4g
・粗びき黒こしょう……少々
・ごま油…………………小さじ2
作り方
①ボウルにみじん切りにした長ねぎと<A>を入れて、よく混ぜる。
②フライパンにサラダ油を温め、ししとうを入れて、転がしながら1分ほど炒め、牛タンを入れて、分量外の塩(適量)を振り、焼き色がつくように炒める。
③❷の火を止めて、<A>を加えて混ぜ、器に盛りつける。
料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香