5月になり、過ごしやすい日々が続いている今日この頃。連休や週末を利用して、京都に訪れるのはいかがでしょうか。京都へのお出かけにおすすめしたい電車が阪急電鉄の「京とれいん雅洛」です。この「京とれいん雅洛」、とにかくすごい電車です!乗車した感想を含めて、この記事では「京とれいん雅洛」を紹介します。
そもそも、阪急電鉄「京とれいん雅洛」とは?
「京とれいん雅洛」は阪急電鉄が運行している観光列車です。運行区間は京都本線の(大阪)梅田~(京都)河原町間、運転日は主に土日祝です。ダイヤは阪急電鉄のホームページに掲載されているので、乗車前には必ず確認してください。停車駅は梅田駅、十三駅、淡路駅、桂駅、烏丸駅、河原町駅となり、特急停車駅の茨木市駅、高槻市駅、長岡天神駅には止まりません。
「京とれいん雅洛」のポイントは内装!カウンター付きの窓向き座席や枯山水の庭など、とにかく至れり尽くせりの豪華な内装です。これだけ豪華な車両でありながら、特別料金は不要!梅田駅~河原町駅間ですと普通運賃400円で利用できます。
なお、梅田駅~河原町駅間には「京とれいん雅洛」とは別に観光列車「京とれいん」が運行されています。「京とれいん」は十三駅には止まらないのでご注意ください。
とても電車には思えなかった「京とれいん雅洛」
筆者も気になったので、河原町駅から「京とれいん雅洛」に乗車してみました。河原町駅2号線ホームで待っていると「京とれいん雅洛」が入線。阪急の伝統あるマルーン色をベースにしながら、京都らしいラッピングが目を奪われました。
私は3号車に乗りましたが、最初の感想はとにかく電車の中とは思えないこと。「京とれいん雅洛」に使われている車両は通勤電車からの改造ですが、とても元の形を思い出すことは困難です。 「京とれいん雅洛」は車両によってレイアウトが異なります。車両別のレイアウト一覧は以下のとおりです。
1号車:大阪方面 1号車、6号車:「賑わいの時間を楽しむ」
「ゆったりとした京町家の空間」をイメージしたレイアウト。車内には畳調のボックスシートが並んでいます。
3号車、4号車:「大人の時間を楽しむ」
カウンター付きの窓向き座席と1人用座席が設置されています。窓向き座席からは流れゆく車窓を思う存分、楽しむことができます。
2号車、5号車:「風流な時間を楽しむ」
2号車には枯山水の庭、5号車には京町家の坪庭が設置されています。それぞれの庭の向かい側には畳調の座席があり、庭を鑑賞しながら列車旅が楽しめます。
どの車両も本当に魅力的!乗車する前に阪急電鉄のホームページでお目当ての車両を決めておくといいでしょう。私は3号車の窓向き座席に座りました。
窓向き座席の前には丸窓があり、車窓を思う存分楽しむことができます。また、カウンター座席は想定以上に広く、コンビニ弁当を余裕で食べることができます。なお、車内には車内販売や自動販売機は設置されていないのでご注意を。
河原町駅を発車すると、すぐに地下鉄烏丸線の接続駅、烏丸駅に止まります。烏丸駅ですべての座席が埋まる感じ。もちろん時間帯にもよりますが、大阪方面の場合は河原町駅、烏丸駅での乗車をおすすめします。
筆者は数え切れないくらい阪急京都本線に乗車していますが、窓向き座席からの風景はとてもおもしろかったです。特に桂川(西京極駅~桂駅)の風景がよかったですね。河原町駅から梅田駅まで44分でしたが、本当にあっという間でした!
「京とれいん雅洛」は神戸本線も走る?
先ほども書いたとおり、「京とれいん雅洛」の基本的な運行区間は梅田駅~河原町駅間です。ただし、オンシーズンによっては神戸本線に乗り入れることも。2019年の春休みシーズンは以下の日程とダイヤで神戸本線への乗り入れが行われました。
日程:2019年3月26日~4月4日の火曜日、水曜日、木曜日 運転区間:西宮北口駅~嵐山駅 ダイヤ:西宮北口駅9:51→嵐山駅10:54、嵐山駅16時09分→西宮北口駅17時11分
ただし、以上の運行がこれからも続くかと言われると、それはわかりません。今後の動向を見て、ダイヤを決めるとか。いずれにせよ、春休みや夏休みなどの長期休暇がはじまる前に阪急電鉄のホームページを確認することをおすすめします。
「京とれいん雅洛」の注意点!
最後に「京とれいん雅洛」の注意点を書いておきます。「京とれいん雅洛」に使われる車両は1編成しかありません。定期検査に入る場合は一般車両に変わることがあります。そのときは6300系の「京とれいん」に乗車するといいでしょう。
取材・文/新田浩之