「ガンコな汚れがカンタンに落ちる!」と、多くのメディアやSNSなどで話題の「ウタマロ石けん」。いまや年間1200万個も売れるロングセラー商品です。すでに愛用者も多い人気のアイテムですが、まだあまり知られていない特長も。そこで、ウタマロ石けんのメーカー「株式会社 東邦」のご担当者・鎌田沙耶佳さんに、その特長や使い方をくわしく教えていただきました。
目次
「ウタマロ石けん」とは?
1957年生まれの「ウタマロ石けん」は、洗濯機がない時代から衣類の洗濯用石けんとして親しまれてきました。
生まれたきっかけは、当時紙の販売をおこなっていた宮井産商株式会社。戦後に京花紙(和紙のティッシュペーパー)「歌麿」を販売し、そのヒットをきっかけに「歌麿」ブランドとして、同じく生活必需品であった洗濯石けんの商品展開を考えます。そこで全国の石けんメーカーを調べ上げ、品質のよい石けん作りにこだわっていた株式会社東邦が取引先として選ばれ、「ウタマロ石けん」が誕生します。その後のバブル崩壊や競争激化によって、宮井産商株式会社は廃業しますが、「ウタマロ石けんの製造を続けてほしい」というお客様の強い要望で、株式会社 東邦が製造・販売を手がけることに。
「ウタマロ石けん」の誕生から60年以上経ち、現在は「白い衣類の部分洗い用洗濯石けん」として、進化と改良をつづけています。
「ウタマロ石けん」が多くの人に選ばれる3つの理由
①ガンコな汚れがスッキリ落ちる
その理由は、成分の98%を占める石けんの「原料」と「製法」の2つにあります。
「原料」になる脂肪酸の種類や配合の組み合わせは無限大にあり、その組み合わせによって汚れ落ちの力や性能が大きく変わります。「ウタマロ石けん」は、数百回の試作を繰り返す中で、洗濯に適した脂肪酸の組み合わせを発見。汚れ落ちの力はもちろんのこと、水に溶けやすく、汚れになじみやすいという、石けんのやわらかさにもこだわることで洗浄力をアップし、生地を傷めにくくする効果があります。
「製法」については、「ウタマロ石けん」は「中和法」という製法で石けん成分の純度を高めています。さらに、「機械練り」することで、石けんを細かく砕いて結晶化し、汚れになじみやすくしています。さらに、除菌※&消臭作用によって、衣類についた汗の臭いや梅雨時の生乾きの臭いも解消します(※ただし、全ての菌を除菌するわけではありません)。
生活の中のさまざまな汚れに大活躍!
- <皮脂・黄ばみ汚れ>シャツのエリ・ソデなど
- <黒ずみ汚れ>うわばき、スニーカー、足袋、くつ下など
- <泥汚れ>体操服、ユニフォーム、くつ下、運動靴など
- <食べこぼし汚れ>しょうゆ、ソース、ケチャップなど
- <化粧品汚れ>ファンデーション、口紅、マスカラなど
- <インク汚れ>水性・油性ボールペン・絵の具など
- <その他の汚れ> うんち、血液
②洗うたびに、際立つ白さをキープ
シャツなどで使用されている白い生地の多くは、白さを際立たせるために蛍光剤が塗り込まれています。
しかし、洗濯を繰り返すうちに蛍光剤は少しずつ流れ落ちて、元の白さを失っていきます。そこで、ウタマロ石けんは、元の白さを取り戻すために蛍光増白剤を配合。石けん成分でしっかり汚れを取り除いた後、最後の仕上げとして蛍光増白剤で白さをプラスするので、より白さが際立ちます。
③手肌や生地、お財布にやさしい
ウタマロ石けんは、ガンコな汚れがしっかり落とせるのに、手肌にやさしく素手で使えるのが魅力。また、水に溶けやすいようにやわらかく作られているので、繊維の奥の汚れにもしっかりなじんで、生地を傷めにくくしています。食べこぼし汚れや、エリ・ソデの皮脂汚れなどの部分洗いに使う程度なら、半年〜1年と長持ちします。
160円(133g<製造時重量>・メーカー希望小売価格、税抜)というお求めやすい価格も魅力です。
「ウタマロ石けん」基本の使い方!洗い方は4ステップ
①汚れた部分を水で濡らす
石けん成分は水と溶け合うことで洗浄効果を発揮します。まずは汚れた部分をしっかり水で濡らすことがポイント!
②汚れた部分に石けんを塗る
ガンコな汚れには、ウタマロ石けんを汚れた部分に直接塗って、繊維の奥に入り込んだ汚れとなじませることが大事です。
汚れた部分にウタマロ石けんの「緑色」がついたらOK!ウタマロ石けんの「緑色」には、汚れた部分に石けんをきちんと塗ることができたかを確認するサインの役目もあります。
③しっかりもみ洗いをする
汚れた部分をしっかりもみ洗いします。「緑色」の部分が泡立って色が消えたら、もみ洗い完了です。
④洗濯機に入れて洗う
泡がついたままの状態で洗濯機に入れて、いつものように洗います。手洗いで十分落ちている場合は、そのまますすいで完了。「手洗い」「洗濯機洗い」で迷った時は、衣類に付いている洗濯表示を参考にしてください。
「ウタマロ石けん」アイテム・汚れ別の使い方
洗濯機に入れる前のちょっとしたひと手間(基本の洗い方①〜④)で、黄ばみや黒ずみが気になる衣類も見違えるほど白くきれいになります。生乾きの臭い、汗の臭い、タバコの臭いが気になる時は、ウタマロ石けんを全体に軽く塗ってもみ洗いすると、除菌(※全ての菌を除菌するわけではありません)&消臭作用を発揮します。
シャツのエリ・ソデなどの皮脂・黄ばみ汚れもすっきり落とし、元の白さを取り戻せます。
くつ下の泥汚れや、足袋などの黒ずみ汚れも、基本の4ステップで簡単キレイに!
「ウタマロ石けん」プロに教わる使い方のコツ
しつこい汚れは「つけ置き洗い」
基本の洗い方で落ちないしつこい汚れや、時間が経ったガンコ汚れは「つけ置き洗い」がおすすめです。
ウタマロ石けんを塗ってもみ洗いした後、ぬるま湯に約30分〜1時間つけ置きます。汚れが浮き上がったら洗濯機洗いや手洗いですすぎを。たんぱく汚れや血液汚れは水温が高いと落ちにくいので、水が効果的です。衣類に付いている洗濯表示を参考に、汚れや衣類の種類に適した温度で試してください。
ピンポイントの汚れに「たたき洗い」
うっかりついた口紅の汚れや、インク汚れ、食べこぼしのシミなどに、「たたき洗い」する方法もあります。
ウタマロ石けんを塗ってもみ洗いした後、汚れがついた衣類の下に当て布を敷き、歯ブラシや布で、汚れた部分をトントンと軽くたたいて汚れを落とします(当て布や歯ブラシも水で濡らします)。その後、洗濯機洗いや手洗いですすげば完了です。
もみ洗いできないものは「ブラシ洗い」
ウタマロ石けんは「もみ洗い」によって、その洗浄効果を発揮しますが、運動靴などの場合は「ブラシ洗い」でも汚れがスッキリ落とせます。
汚れた部分をしっかり濡らし、ウタマロ石けんを塗った後、ブラシで汚れをやさしくこすります。その後、しっかりすすいで完了です。ただし、毛羽立ちやすい衣類や生地へのブラシ洗いは控えましょう。
※汚れ落ちの頻度は、汚れがついてから経過した時間や、汚れの種類によって異なります
「ウタマロ石けん」使用する時の注意点は?
ウタマロ石けんは弱アルカリ性で、蛍光増白剤を配合しています。白物のガンコな汚れを落とし、白くする効果には優れていますが、色柄物に使用すると色落ちや変色する可能性も。おしゃれ着や色柄物のガンコな汚れには、中性・無けい光の部分洗い用液体洗剤「ウタマロリキッド」がおすすめです。
「ウタマロシリーズ」用途別ラインナップ
部分洗い用洗濯石けん「ウタマロ石けん」のほかにも、2012年から「ウタマロシリーズ」として、3アイテムを展開中。エコな詰め替えもあり、こちらも人気を集めています。どの商品もドラッグストア、スーパー、バラエティショップ、ネットなどで購入できます。
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株式会社東邦 ご担当の鎌田さんからのメッセージ
「当社では『環境へのやさしさ』『手肌へのやさしさ』『使い心地のよさ』、この3つを考えたモノづくりにこだわっています。なかでも大切にしているのは、お客様の声。ウタマロをご愛用いただいているお客様の悩みや不満に耳を傾けて、日々よりよい商品をめざしています。使いやすさや効果を実感していただきながら、家事を楽しんでいただければと思います!」
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株式会社東邦
1920年創業の大阪を拠点とする老舗の石けんメーカー。自社ブランドの「ウタマロシリーズ」(ウタマロ石けん、ウタマロリキッド、ウタマロクリーナー、ウタマロキッチン)の製造・販売をはじめ、洗濯洗剤などの日用品、ヘアケア、スキンケア化粧品、医薬部外品の製造・販売を行う。
取材・文/土居とも子 構成/松崎愛香 撮影/斉藤純平 取材協力/株式会社東邦