自社商品を取り巻く環境に触れる「ボランティア休暇制度」

地元の山梨市立八幡小学校5年生と一緒に行われた、2019年の森林ボランティア活動

 

──仕事内容に合った制度が整えられることで、周囲との連携も取りやすくなったんですね。他にも、社員のワークスタイルに関する制度や取り組みはありますか?

 

渡部さん:

最大5日の「ボランティア休暇制度」は特徴的かも知れません。ライオンには、会社が指定する活動への参加を支援する「ボランティア特別休暇制度」と、社員が関心をもつ活動への参加を支援する「ボランティア一般休暇制度」があります。

 

「ボランティア特別休暇制度」では、2006年より毎年、希望する従業員を募り山梨県での森林ボランティア活動を行っています。弊社の商品はハミガキや洗剤など「洗う」ことに関わる商材が多いので、地元の小学生と水源である森林整備をすることで環境意識の醸成を図っています。「ボランティア一般休暇制度」は自分自身の積立休暇を活用して、従業員が自由にやりたいと思う活動に参加するものです。

 

──社外活動を通じて、自社商品の開発にも関わってくる環境問題について考えるきっかけが生まれるのですね。

 

渡部さん:

メーカーで働く人間として自社の商品を知ること、自然環境などのSDGs*に関心を持つことは重要です。勤務制度などの働きやすさを整えることはもちろん大切ですが、こうしたボランティアに気軽に参加できる環境を整えることもメーカーとしての責務だと考えています。

 

SDGs…「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標を指す。

 

 

部門や勤務内容の特性に合った勤務制度、商品に間接的に関わるボランティア休暇制度など、ワークスタイルの変革に取り組んできたライオン。万人が使える制度にはこだわらず、それぞれの事情に合わせた制度を個別に設計することも、働きやすさを整えるうえでの近道になるかもしれません。

 

取材・文/秋元沙織