「自分の行動を変えるしかない」孤独なサバイバル

── 高校卒業後は、新聞の奨学金制度を活用して映画学校(旧:日活芸術学院)に通い、映像制作を学ばれます。現在は、映像作家・絵本作家として活躍をされていますが、夢を実現するまでコツコツ努力を積み重ねてきたのかなと想像します。

 

西坂來人
特撮テレビドラマ『ウルトラマンメビウス』の集合写真。西坂さんは最後列右から2番目

西坂さん:小さなころの過酷な環境、ひどい日常が続いていくなかで、「誰かを責めても状況が変わらない、自分の行動を変えるしかない」と悟ったんですよね。その時々に「これだ」と思った目標を、がむしゃらに追いかけてきました。

 

でもこのやり方は、正直あまり人には勧められません(苦笑)。自分が信じた行動と結果、それを積み重ねることでしか前に進めない。僕はたまたま満足できる場所に行き着いたけれど、みんなが同じような結果になるかはわからない。僕の前にも、後ろにもともに歩く人はいない、途方もない孤独の中を進むということが、本当にいいことなのかもわからない。そんな思いがあります。

 

それに、映像制作という「誰にも負けないと思えるもの」があったから僕はここまで来られたけど、そうでない場合はどうなっていたか…。かつて暮らした児童養護施設を出た後、消息不明になっていた先輩たちのことを思うと、自分もそうなってしまうかもしれない、という不安はずっとあった気がします。