「どうして私だけ」という恨みを、使命感に変えた“奇跡”

── 事故を起こした運転手の方は奇跡的に軽症だったそうですね。やりきれない思いを抱くこともあったと思います。

 

鹿乃さん:正直「どうして私ばかり」という気持ちはありました。幼少期も重度のアトピーや喘息で苦しみ、アレルギーで自由にものも食べられない。それを乗り越え、やっと歯科医になれたのに…って。でも、主治医から「普通なら歩けるようになるのも難しい大ケガだった」と聞き、後遺症なく回復していく自分の体に、何かの使命を感じたんです。

 

鹿乃さやか
幼いころから支えてくれたというご家族と。鹿乃さん(いちばん右)の隣はお父さん

── それが、現在の「歯科恐怖症を救う」という活動に繋がった? 

 

鹿乃さん:入院中、看護師さんとの何気ない会話にどれだけ救われたか。その経験から「人と話してエネルギーを与えること」の大切さを再確認しました。歯科医には「怖い」というイメージがつきまといますが、自身が痛みの当事者になったからこそ、その恐怖を誰よりも理解できる。まずは自分の姿を知ってもらうために、配信アプリでの相談を始めました。