「太っていても中身一緒でしょ」

── そんな体調が悪かった時期に、体重が15キロ増えたそうですね。
よーこさん:体調がつらいときは栄養を考える余裕がなくて。パンだけの偏った食事とか、夫が買ってきてくれたお弁当や冷凍食品などの脂質が多い食事が多くなっていました。そんな生活が続いて、服のサイズがLやLLだったのが3Lになって、それもパツパツになってきてそろそろ4Lを買わなきゃいけないのか…みたいな状況でした。
当時は体調不良で動けなくて、太って、自己嫌悪して自己肯定感が下がる…というループで。私、もともと子どものころから太ってるんですよ。そのうえに、また体重が増えたからどんどん自分のことが好きじゃなくなっちゃう感じでした。
── 旦那さんに対しても申し訳なさを感じていたそうです。
よーこさん:世の中、太っているのはあまりよろしくない風潮じゃないですか。自分のなかにもそんな意識があって、太ってしまったことへの申し訳なさがありました。さらに、体調不良で家事がままならない状態で「ずっと家にいるのにご飯も作れないなんて、私は何のためにいるのかな」という罪悪感がありました。
それで、ずっと「こんな私でごめんね」と夫に言っていたんですが、あるとき夫から「太っていても中身一緒でしょ、50キロでも100キロでも中身はよーこだよ」と言われました。そのときに「あ、そっか」っていうふうに思えたんです。
── とてもいい言葉ですね…。その言葉を聞いたとき、よーこさんの気持ちはいかがでしたか。
よーこさん:それまでも夫は同じようなメッセージを私に伝えてくれていたんですが、私の自己否定がひどくて受け取れていなかったんですよね。「いや、そんなこと言ったって私は何にもしてないし、すごく太っちゃったし」みたいな。
でも、そのときは体調も改善しつつあって心も元気になっていたので、夫の言葉を「あ、そっか」って素直に受け止めることができたんだと思います。夫は私が太っていても家事ができなくても、「具合悪いんだからしょうがないじゃん」「大丈夫だよ」ってまったく否定していないのに、自分を否定して「申し訳ない」って勝手に思っているのは私なんだと気がつきました。