ワイナリーの収穫祭で皆と一緒に結婚式を挙げて
── 勝俣さんにとって、心から安心できる大事な居場所なのですね。ご夫婦の結婚式も、学園のみなさんが働く「ココ・ファーム・ワイナリーの収穫祭」で挙げられたとか。
勝俣さん： そうなんです。2002年に結婚したのですが、その年の収穫祭で、結婚式をあげさせていただいたんです。サプライズでスタッフの方が「かっちゃんが結婚しました！」って紹介してくれて、1万人のお客さんの前で結婚を報告させてもらったんです。皆さんが温かく祝ってくださって、本当にうれしかったですね。一緒に行っていた先輩の木梨憲武さんが、そのときの様子を絵に描いてプレゼントしてくれたんです。僕たち夫婦にとって、生涯忘れられない1日になりました。
じつはその後、ココファームの一部が火事になってしまい、ワインにも被害が出たんです。「何か少しでも力になれないだろうか」と思って、後日、披露宴を開くことにしてホテルに相談し、料理にココファームのワインを使ってもらうことにしました。ありがたいことに事情を汲んでくださったシェフが、ワインを事前に取り寄せてくれてコース料理を合わせてくれました。
しかも、園生が育てているシイタケまで料理に使ってくれたので、披露宴ではたくさんの人に「こころみ学園」のみんなが育てた味を知ってもらうことができました。振り返っても、僕がこれまでできた支援といったら、本当にそれくらい。あとは、いつも皆さんからたくさんのものをもらってばかりですね。
