── 最近ではアイドル活動だけではなくモデルとしての活躍の幅も広げています。
樋川さん:
今年の春にモデルとしてランウェイを歩くことができました。ようやく彼女の小さいときからの夢が叶いつつある。でもそれは続けているからというのがいちばんだと思います。普通、そこまで粘れないです。
秋元康さんが手がける「ラストアイドル」に王林も声をかけてもらって、りんご娘とダブルで活動していたことがあったんですが、スケジュール的にも大変でした。彼女はりんご娘の知名度を上げるためにと思って頑張っていたそうなんですが、あまりに忙しそうなので秋元さんのほうに専念するのはどうかと言ったんです。
圧倒的に知名度もあるし、プロ集団が見てくれるよと。でも彼女は「私は青森のために活動したい。それがないなら芸能活動とかアイドルをする意味がないので、秋元さんのほうを辞めます」と。
私としてはランウェイもまだ歩かせてあげられていないのに、こう言ってくれる彼女の夢をなんとか叶えたいと思いました。これまで売り込みとかお願いをすることはなかったんですけど、新人の登竜門としても定評があり、大御所の方ともご一緒できる「踊る!さんま御殿!!」のオーディションを受けさせてくださいとテレビ業界の方にお願いしたんです。
それでなんとかオーディションにこぎつけ、見事に受かり出演。すぐに「踊る!ヒット賞」を取りました。その後も何度も呼んでくれてありがたかったです。
── 現在の王林さんの活躍ぶりをご覧になっていかがですか。
樋川さん:
「体調、大丈夫かな」と心配しています。彼女は絶対に弱音を吐かないんです。小さい頃から1回も大変だと言っているのを聞いたことがない。
売れて仕事が忙しくなると「疲れた」と態度に出す子もいるけれど、彼女は逆に「仕事がないほうが心配になる」と言っているくらいタフです。メンタルも体力も含めて、彼女だから通じているというのはあると思います。