2017年の内閣府の調査で、中学生のスマホ所持率は66.7%、小学生でも29.9%と3人に1人がスマホを持っているという結果が発表されました。 以前は禁止だった小・中学校へのスマホ持ち込みも解禁になる学校が現れ始め、安全管理や連絡の手段として、小学校低学年でもスマホを持つことが当たり前という時代がまもなくやってくる可能性が高まっています。 ただ、子どもがスマホを持つ時に気になる点として、「いじめや犯罪などのトラブルに巻き込まれる」と並び「使い過ぎで勉強時間が減り、成績が下がる」という心配がありますよね。 しかも、単に勉強時間が減るだけではなく、スマホの使い方によっては2時間の勉強が水の泡になってしまうほどの影響があるのだとか…?! それはいったいどういうことなのか?書籍も参考に解説していきます。
2時間勉強しても、3時間スマホを触ると水の泡?!
初めてスマホを持つ子どもに使い方のルールを決めずに手渡してしまうと、Youtubeなどの動画視聴や無料オンラインゲーム、友だちとのメッセージのやりとりなど、何時間でもスマホに夢中になってしまうことが予想されますよね。 皆さんも、スマホの使い方については各家庭でルールを作っていることと思います。
「スマホやゲームは勉強が終わってから」という約束をしているご家庭も多いと思いますが、実は、スマホを使っていると、「勉強時間は取っているから大丈夫」とは言い切れない…という研究報告があるそうなのです。
これは、書籍『スマホが学力を破壊する』(川島隆太 著/集英社新書)にまとめられた調査結果によるもの。
仙台市の中学生2万2390人に、家庭での学習時間と、どのくらいスマホを触っているか、そして成績をアンケートしたところ次のようなことが見えてきたといいます。
- 家庭学習を2時間以上していて、スマホをあまり触らない子は数学テストの平均点が高かった
- 家庭学習を全くせず、スマホを長時間触っている子は数学テストの平均点が低かった
まずこちらに関しては当たり前の結果だといえますね。 単純に学習時間が長ければテストでいい点を取れるでしょうし、短ければ高得点は取りにくいでしょう。