山口もえさん

 「今はこんなにかわいいけど、もう少ししたらママのことを……と呼ぶんだろうな」と語るのは、タレントして、3児のママとして、仕事と子育てを楽しむ山口もえさん。第4回目のインタビューでは、思春期を迎える子どもたちとの接し方や、大切にしたい子どもとの時間の過ごし方について伺います。悩みにぶつかったとき、ほんの少し心の在り方を変えることで気持ちが楽になるのだとか──

2人のときだけ」見せてくれる子どもの笑顔

── 現在、14歳、11歳、4歳の3人のお子さんがいますが、それぞれのお子さんたちに接するうえで気をつけていることはありますか?

 

山口さん:

今、4歳になる次女に手がかかって、どうしても次女のお世話をする時間が長くなりがちです。ただそうなると、長女と長男との関わりが少なくなってしまうので、できるだけそれぞれの子どもと1対1で過ごす時間を意識して作るようにしています。

 

── たとえば、それはどんな感じですか?

 

山口さん:

兄弟それぞれみんな違う習い事をしているので、送り迎えの時に1対1になる時間を作っています。

 

中学生の長女は、学校の部活などで遅い時に駅まで迎えに行ったり、試験休みの時に平日2人で出かけて買い物したり、ランチをしたりという時間を意識して作るようにしています。

 

というのも、本当に子どもというのはおもしろくて、母親と2人だけのときには、普段家族みんなと一緒にいるときとはまた違った、本当に嬉しそうな顔をするんですよ。

 

そんな子どもの表情を見ていると、「子どもたち一人ひとりと接する時間をもっと作ってあげたいな」と思います。

「ママを取られた」次女出産で知った長男の心のうち

山口もえさん
子どもと過ごす1対1の時間を大切にしています

── この2人の時間を作ろうと意識したのは、いつくらいですか?

 

山口さん:

この時間を作ろうと思ったのは、いちばん下の子が生まれたときです。

 

次女が生まれたことで私が次女のお世話にかかりっきりになってしまったことで「ママをとられた」と長男が感じたようで。お迎えのときだったんですけど、ちょっと泣いてしまったことがあったんですね。

 

それを見て「子どもたち一人ひとりとの時間をちゃんと作ろう」と思いました。

 

── 赤ちゃんがいると、お迎えに行くのも大変ですよね。

 

山口さん:

毎回お迎えの際に2人きりの時間が取れるわけではないのですが、できるだけ意識して時間を作るようにしています。逆に夫が子どものことを迎えに行ってくれると、子どもがパパにいろんな話をしていることもあります。それを私は夜こっそり聞いて「パパにはそんな話をするんだ」と思うこともあります(笑)

子育ては壁にぶち当たるのが当たり前

── 子育てをしているとなにかと大変ですが、壁にぶち当たったことはありますか?

 

山口さん:

私は壁にぶち当たるのが当たり前だと思ってます。だから、本当に何も起こらず、「あー今日一日無事に終わった」といって布団に入っただけで感謝です。

 

── 大変だなと思ったとき、どう乗り越えていますか?

 

山口さん:

私はちょっと欲張りで、何か大変なことがあったときは、その思い出だけで終わらせないようにしています。

 

たとえば、「あのときは本当に大変だったけど、そのときに食べたあそこのシナモンロールがおいしかったよね」とか、「あのとき友達がかけてくれた言葉が嬉しかった」というような、些細なことでいいんです。

 

悪い思い出だけで終わらせない、いいことも一緒に思い出せるようにしています。

 

生きていたら、やっぱりみんな大なり小なりいろんな悩みや問題を抱えていると思うんですね。「隣の芝は青く見える」ということわざがあるように、自分から見たら幸せそうに見える人でも、その人なりの問題を抱えていることは多いです。

 

だから私は「人のことを恨んだり、ねたんだりする気持ちを絶対に持たないようにしよう」と決めています。妬みやうらやむ気持ちがないと、すごくラクなんですよ。

 

「みんな幸せそうに見えてもいろいろあって、それを乗り越えてがんばっているんだよ」と思い、心の中でみんなのことを応援しています。

いくつになってもスキンシップを大切にしたい

── 子育てをする上でこれはやっておいて良かったなと言うことありますか?

 

山口さん:

子どもを抱きしめるということ。今14歳になる娘にもやっています。とにかく許されるまで、私は子どもと戯れようと思ってます。

 

── お子さんが14歳とか11歳だと嫌がられたりしませんか?

 

山口さん:

ちょっと大きくなってくるとそんな感じですよね。

 

長女は「え、なに!?突然…」ということもありますが、「だってママは長女のことをかわいがりたいんだもん」といっています。子どもが何歳になってもスキンシップをしたいなと思います。

 

ときどき私が長男に「今はこんなにかわいいけど、もう少ししたらママのことをクソババアとかいうんだろうな」というんですよ。

 

そしたら長男が「僕は絶対にママのことをクソババアとは言わない」と言ってました。嬉しくて録音しとこうかなと思ったほどです(笑)。

 

PROFILE 山口もえさん

1977年生まれ。16歳でデビューして以来、モデルやバラエティー、女優として活躍。愛玩動物飼養管理士2級 野菜ソムリエプロ、ホリスティックビューティアドバイザーの資格も取得。3児のママとしてまい進中。
文/間野由利子 写真/葛城敦史