「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。

 

山田さんが「とにかく、今これが食べたい気分」な美味しいレシピを、作っているときの熱量も一緒にお届けします。

#17 春の準備をしながら、豚肉と菜の花のレモン炒め

2月は東京にも雪が降ったり、寒い日が続きましたが、風邪などひいていませんか?

 

そんな世の中とは一変して、スーパーには春の華やかな食材が並びはじめました。葉野菜や、さっぱりとした旨味の貝類とも目が合います。あと少しで、気候も穏やかになっていい季節ですね。

 

とはいえ食に対して、我慢強い方ではない僕は、そろそろ春っぽいご飯が食べたくなります。ということで、今回は「豚肉と菜の花のレモン炒め」を紹介します。

 

豚バラ肉は、焼き肉用を買うと切る必要もないので、お手軽です。豚バラ以外にも豚トロなどで作っても美味しいです。

 

菜の花は、茎が太い場合は、炒めている最中に葉が焦げやすいので、下茹でしておくと失敗がありません。

 

フライパンを軽く温めて、豚バラ肉を並べて、両面を焼きます。あまり早く上下を返すと焼き色がつかず、美味しさ半減なので注意です。

 

豚肉にいい焼き目がついたら、菜の花を加えて、全体を大きく混ぜなら炒めます。

 

そこへ、塩、黒こしょう、オイスターソース、酒、レモンをギュッと搾り入れます。レモンの爽やかな香りとオイスターソースの濃厚な香りが、この料理のお供にするのは、お酒のなのか、ご飯なのかと食欲をそそります。

 

全体に味が馴染んだら、器に盛りつけます。美味しそうにできたので、実食です。

 

豚バラの脂の旨味と菜の花のほのかな苦味がたまりません。お子さんがいる方は、豚バラをもう少し小さく切ってもいいかもしれません。

 

3月の台所三箇条

    • 食材で早めの春を感じましょう
  • レモンはケチらず、たっぷり搾る
  • 炒め物のオイスターソースは、魔法だと思って少しだけ

「豚肉と菜の花のレモン炒め」

本日の材料 ふたり分 (調理時間:20分)

・豚バラ肉(焼き肉用)……250g
・菜の花………………………1束
・オリーブオイル……………大さじ1/2
<A>
・レモン汁……………………1/2個分
・酒……………………………大さじ2
・オイスターソース…………大さじ1/2
・塩……………………………小さじ1/4
・粗びき黒こしょう…………少々

作り方

①菜の花は長さ半分に切る。
②温めたフライパンに豚バラを並べて両面を焼き、出てきた脂の半分ぐらいをキッチンペーパーで拭きとる。
③❷にオリーブオイルと菜の花を加えて、全体を混ぜながら炒める。
*全体に火が通るまでに、菜の花の葉が焦げやすいので、茎が太い菜の花の場合は、下茹でしてから炒めましょう。
④❸に<A>を加え、混ぜながら味をつける。

料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香