「ごはんと旅は人をつなぐ。」をテーマに、おいしいごはんや素敵な旅を通じて、人と人を繋ぐ。そんな活動をしている料理家・ダーダこと山田英季さんによる、連載エッセイ。

 

山田さんが「とにかく、今これが食べたい気分」な美味しいレシピを、作っているときの熱量も一緒にお届けします。

#10 暮らしに余白をくれる電子レンジさんの「レンジにお任せ、麻婆豆腐」

夏ですね~。

 

この原稿を書いている7月初旬は、まだオリンピックは、はじまっていません。みなさんがこれを読んでくださるころには、各国の選手の皆さんは最高のパフォーマンスで、全世界を楽しませ、新たなドラマを見せてくれたことでしょう。

 

衣食住は、生きるために必要なものとしてよく挙げられますが、コロナ禍でいろいろなストレスを抱える世の中では、スポーツや音楽などのエンターテイメントも、健やかに過ごすためにとっても必要なことだと思います。

 

全世界のすばらしいエンターテイナーのみなさんに、拍手を!(パチパチパチ)

 

さて、今回はそんな生活にゆとりの時間をもたらす電子レンジをつかって麻婆豆腐を作ります。

 

まずは、しょうが、にんにく、長ねぎをみじん切りにします。しょうが、にんにくは、チューブのものを使っても大丈夫ですが、フレッシュな生のものを使うとより美味しいです。

 

続いて、大きめの耐熱ボウルに、しょうが、にんにく、長ねぎ、ごま油を入れてラップをかけずに600Wの電子レンジで1分半加熱します。この工程は、フライパンで作るときと同様、弱火で香味野菜の香りをだすところです(*耐熱ボウルは、スレンレスやガラスだと電子レンジで使用できますが、アルミのボウルは使用できないので注意してください)。

 

そうしたら、一度取り出したボウルに調味料とひき肉を加えて混ぜ合わせ、再び600Wの電子レンジで4分加熱します。調味料の余分な水分を飛ばして、凝縮感のある味わいに仕上げる、大切なポイントです。

 

そして、なんともうクライマックスです。鶏がらスープに片栗粉をといて、ボウルに加えて、全体を混ぜます。

 

そこへ、豆腐を投入。

 

ラップをかけて、600Wの電子レンジで4分加熱し、一度取り出して、片栗粉がダマにならないように混ぜ、再度6分加熱します。

 

仕上げにごま油とラー油をかければ、はい出来上がり。なんと簡単かつ、洗い物も少ない。いつもより手早くできた食事で、あまった時間は、思いっきりすきなことをしたいですね。

8月の台所三箇条

  • 夏ですし、火を使わない料理を身につけましょう。
  • 電子レンジや調理家電を使って、自分の代わりに料理をしてもらおう。
  • 電子レンジにお任せして、あまった時間は、好きなことに使おう。

ひと口食べれば、電子レンジで作ったとは思えないおいしさです。文明ってすごい!電子レンジに盛大な拍手を(パチパチパチ)

「レンジにお任せ、麻婆豆腐」レシピ

本日の材料 ふたり分 (調理時間:30分)

材料 ふたり分 (調理時間:30分) ・豚ひき肉……………200g
・しょうが……………5g
・にんにく……………1かけ
・長ねぎ………………1
・絹ごし豆腐…………1
・鶏ガラスープ………200
・片栗粉………………大さじ1と1/2
・ごま油………………大さじ2
・ラー油………………適量A
・甜麺醤………………大さじ1
・豆板醤………………大さじ1/2
・オイスターソース大さじ1/2
・しょうゆ……………大さじ1/2
・白こしょう…………少々

作り方

①しょうが、にんにく、長ねぎをみじん切りする。絹ごし豆腐は2㎝角に切り水けをきっておく。
②耐熱ボウルに、しょうが、にんにく、長ねぎ、ごま油を入れて、ラップをかけずに、600Wの電子レンジで1分半加熱する。
③❷に<A>と豚ひき肉を入れて混ぜ、ラップをかけず、600wの電子レンジで4分加熱する。
④鶏ガラスープに片栗粉を溶かし、❸に加えて全体を混ぜる。
⑤❹に絹ごし豆腐を加え、ラップをかけて、600Wの電子レンジで4分加熱する。
⑥❺を一度取り出し、全体を混ぜて、再び600Wの電子レンジで6分加熱する。
⑦仕上げに、分量外のごま油やラー油をかける。

料理製作・文・写真/山田英季 構成/松崎愛香