ひとりよりふたり!「挑戦するママを全力でサポートしたい」

もともと、カフェを立ち上げた目的の一つに「自分は、家族やご近所や商店街の皆さん、お客様などまわりの人に恵まれ、助けられながら子育てが出来ている。でも、他所から引っ越してきたママ達はどうしても孤立しがち。何とか力になりたい」という思いがあったのだそう。常にママの気持ちに寄り添いながら、友だちや知り合いができるといいな、ちょっとでも毎日が楽しく、ラクになればいいな、と思いながら、さまざまな催しを開催したり、カフェという場を提供しています。 「だから、場所をお貸しするのにも、利益拡大だけが目的のオファーはお断りしています。新しい挑戦をしてみたい、というママの相談や申し出があれば、優先的に開講をサポートするようにしています」。  例えば『自宅教室を開きたくても場所がない』というママのために、体験版のワークショップを開催する場所として、カフェを提供することも。ただ場所を貸すだけでなく、西岡さん自身が希望者の講座に参加したり、じっくり話し合いをしたうえで決め、やるとなったら自身の経験やアドバイスなど細やかなサポートも忘れません。「悩んだり、あきらめてしまってはもったいない。まずは一度やって感覚を掴んでみれば、次の道が見えてくるはず。そんなふうに少しでも夢を叶えるお手伝いをしていきたいです」

 

ママたちの挑戦を応援し続ける西室さんですが、もちろん、悩んだり、苦労したり、試行錯誤も繰り返して奮闘して、今があるのだと思います。西室さんは、長男を市の認可保育園にも、認証保育園にも入れることはできませんでした。そのため、幼稚園に入園するまでの間、長男をあやしつつ、次男をおんぶして、オープン間もないカフェの接客に奮闘していました。あるとき、呉服店関係のイベントを一緒にお手伝いしたときに「自分の実家に子供を預けてきたけど、別れ際に子供に泣きに泣かれて『自分は母親なのに、いったい何をやっているのだろう』と切なくなっちゃって…」と涙目で話していた姿を、私は今でもよく覚えています。 大変だったあの頃があるからこそ、常にママの気持ちに寄り添った対応ができるんですね。私はそんな彼女をとても尊敬していて、会いたくなるとついつい、カフェに足が向いてしまいます。おそらくカフェの常連のお客さんも、同じ思いじゃないかな、と思います。

※写真左「ダットッチのスタッフさん達」中央「栄養バランスに配慮した優しい味のランチ」右「スタッフさんお手製のケーキ」