かわいいものを探すのが大好きな文筆家の甲斐みのりさんに手渡したら確実に喜んでもらえるご当地のおみやげを「3つだけ」厳選してもらう連載。今回は和洋折衷でモダンな【栃木県】のおみやげ3選です。

目次

甲斐みのりさんが選ぶ「栃木」のお土産

栃木県の日光は、江戸時代から日光東照宮の門前町として、参拝者で賑わいをみせた町。また、日光東照宮からほど近い明治創業の日光金谷ホテルは、日本最古のリゾートホテルとして、日本と海外の文化の架け橋となりました。

 

宇都宮市を始め県内には、大谷石を使用した建物が多く現存し、和洋合わせた建築的な見所もあちらこちらに所在しています。おみやげも、懐かしさとともに、和洋折衷でモダンな雰囲気が漂うものを選んでいます。

1:【取り寄せ可】 百年ライスカレー(ビーフ、チキン&マッシュルーム)/金谷ホテルベーカリー 各951円(税込)

百年ライスカレー(ビーフ、チキン&マッシュルーム)/金谷ホテルベーカリー

明治6年開業の日本を代表するクラシックホテル「日光金谷ホテル」の料理場に代々伝わるレシピ集にあったカレーを、初代総料理長・中西健一が試行錯誤を重ねて復刻再現したのが、こちらの「百年ライスカレー」。味はビーフとチキン&マッシュルームの2種類。口に含むと少し甘く、そのあとでピリリとした辛さが口に広がる独特の風味を楽しめます。

 

特徴的なのは、カレーソースと具材が別々にパッケージされていること。それぞれを混ぜずに温め、ライスの上にまず具を乗せてその上からカレーソースをかけていただきます。

 

百年ライスカレー(ビーフ、チキン&マッシュルーム)/金谷ホテルベーカリー

「カレーがまだ珍しかった100年前の時代のカレーを再現した『日光金谷ホテル』のカレー。日光金谷ホテルは日本で現存する最古のクラシックホテル。優雅な雰囲気が好きで、これまで何度も宿泊しています。

 

こちらの「百年ライスカレー」は、ホテルのレストランや15分ほど歩いたところにある『金谷ホテル歴史館』に隣接するベーカリーでも食べられるカレーを、レトルトで再現したもの。さらにベーカリーではお菓子なども販売されており、缶デザインや紙袋も素敵。ホテルに泊まらなくても、優雅な雰囲気を楽しめますよ 」

 

百年ライスカレー 

  • 販売店:金谷ホテルベーカリー カテッジイン・レストラン&ベーカリー
    栃木県日光市本町1-25
  • 通販:可。公式サイトにて
  • 問い合わせ先:0288-50-1873

2:【取り寄せ可】人形焼詰め合わせ/みしまや 1,400円(税込)

人形焼詰め合わせ/みしまや

日光の豊かな自然が育んだおいしい水と厳選した素材でていねいに作られた「みしまや」の人形焼。かたどられているのは、日光東照宮の陽明門、薬師堂の天井に描かれている「鳴き龍」をモチーフにした昇り龍・降り龍、眠り猫、「見ざる聞かざる言わざる」の三猿。すべて日光にゆかりのあるモチーフです。

 

箱を開けるとぎっしりと勢揃いするさまは圧巻。一つひとつも存在感があり、しっとりとした皮にはあんこがたっぷりと詰められており、食べ応え抜群です。

 

人形焼詰め合わせ/みしまや

「栃木といえば『日光東照宮』ですが、その日光東照宮を人形焼で楽しめるのがこちら。日光東照宮といえば『見ざる聞かざる言わざる』の三猿ですが、このおさるさんたちがかわいいんですよね。あんこも生地も、しっとりとしておいしいですし。見た目のインパクトとずっしり感も、特別な栃木土産として喜ばれます」

 

人形焼詰め合わせ 

  • 販売店:日光人形焼みしまや 
    栃木県日光市石屋町440
  • 通販:可
  • 問い合わせ先:0288-54-0488

3:【取り寄せ可】チャット/うさぎや 1,296円(10個入・税込)

チャット/うさぎや

宇都宮市伝馬町にある大正4年創業の菓子処「うさぎや」。なかでも人気のお菓子「チャット」は、昔より地元の人々に愛されてきたもの。その名前は英語の「chat=おしゃべり」に由来するもので、“おしゃべりの場に欠かせない存在になって欲しい”という思いを込めて名付けられました。

 

しっとりとした白あんをほんのりバター香る薄皮の生地で包んだ、どこか懐かしい味。ブルーとオレンジでデザインされた、昭和レトロ感がたっぷりな箱も存在感があります。

 

チャット/うさぎや

「このお菓子のパッケージとネーミングは、なんと相田みつをさんによるもの。それを聞いて宇都宮を旅したときに必ず買いに行こうと思い、『うさぎや』さんを訪れました。このノスタルジックなパッケージがなんともいえず可愛いんです。一つひとつ個包装されているので、会社などへのお土産として配るのもいいですよね。個包装の星柄のパッケージにもたくさんの鳥がデザインされていて、お菓子を食べたあともとっておきたくなります」

 

チャット

  • 販売店:下野菓子処 うさぎや  
    栃木県宇都宮市伝馬町4-5
  • 通販:可(栃木ぐるめぐり)
  • 問い合わせ先:shop@shokuhin.shop-pro.jp  

 

PROFILE 甲斐みのりさん

文筆家。旅、散歩、お菓子、パン、手みやげ、クラシックホテルや建築、雑貨や暮らしなどを主な題材に、書籍や雑誌に執筆。和歌山県田辺市、宮崎県川南町など、地方自治体の観光案内パンフレットも手がける。著書は『全国かわいいおみやげ』『気持ちが伝わるおいしい贈りもの』『アイスの旅』など40冊以上。

 

取材・文/松崎愛香 撮影/田尻陽子 イラスト/網中いづる

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