介護現場ではロボットが活躍する未来が

── 介護施設の現場では近い将来、介護ロボットが活躍しそうです。

 

宇井さん:介護業界の人手不足は深刻です。施設では人手不足により、介護職員が異性の利用者さんの入浴や排泄などの介助をする「異性介助」も余儀なくされる場面がどうしても増えてしまっているため、介護ロボットで代替する意義は大きいと思います。

 

ただ、だからといって介護に人間がまったくかかわらなくなるとは思えません。たとえば、おむつ交換を介護ロボットが担う際、「さあ、おむつを交換しましょう」「大丈夫ですか」「これですっきりしましたね」といった人間の声かけは必要だと考えていますし、重要なことだと思います。これは在宅の介護でも同じです。

 

AIが尿や便のにおいを検知して通知。最適のタイミングのおむつ替えを可能とする排泄センサーを実用化

介護ロボットはあらゆる身体的なケアを行い、負担が軽減される人間は介護者の心に寄り添う精神的なケアを担う。近未来は、そうしたテクノロジーと共生した介護のあり方に変わるのかもしれません。

 

そうすれば、私の祖母のように家族のために時間を割いて自分の人生を歩めない辛い思いをする方が減ってくると思います。テクノロジーやロボットは万能ではありませんが、人間が行う際に難しさを感じる部分をサポートする役割を果たしていけば、介護のさまざまな問題も徐々に解決できると信じています。

 

取材・文:百瀬康司 写真:株式会社aba