「明るいデブ役」として振る舞い、残酷な言葉を笑って受け流す。けれど家に帰れば、剥がれ落ちた自尊心の破片を拾い集めるように一人で泣く。88キロ。一人の女性として敬意を払われず、暴言やセクハラ紛いの扱いを受ける絶望。トレえみさんが変えたかったのは「数字」以上に、他人に価値を決めさせる「惨めな自分」そのものでした。
豚足で「共食い」明るいデブ役を演じた結果…

── 過去には体重が88キロまで増え、今とはまったく違う姿だったそうですね。
トレえみさん:太ってましたね。学生時代はバスケ部で、ハードな練習と比例して食べる量が多く、定食2人前は当たり前でした。社会人になっても、仕事や人間関係のストレスで暴飲暴食に走り、食事量はそのまま。気づけば88キロになっていました。もはや体重計に乗るのが怖くて避けていました。
── 体重が増えていくなかで、心身の状態はいかがでしたか?
トレえみさん:自分に自信がなくて、体型をからかわれても「いじられキャラ」に徹することで居場所を作り、「明るいデブ役」を演じてしまいました。
だから「私なら何を言っても大丈夫」と周囲に思わせていたのかもしれません。居酒屋でサラダを頼めば「ダイエット中?」と笑われ、豚足を食べれば「共食いだね」と言われる。合コンでは初対面の男性から「お腹にスライムがついてる」と許可なく触られたこともあります。
その場ではヘラヘラと笑っていましたが、家に帰って一人になると、あまりの惨めさに落ち込んで。いじられることでしか自分の存在価値を認められないと思い込み、そのストレスをまた過食で埋める。出口のない負のスパイラルでした。