SNSのDMから始まった芸能生活「副業の感覚だった」

── その後、管理栄養士を目指して大学へ進むも、進路に迷い上京。IT企業での会社員生活が半年を過ぎたころ、人生を変えるDMが届いたそうですね。

 

林さん:もともと9歳下の妹のお世話が大好きで、小さいころは保育士になりたかったんです。高校生になり、進路を考えたときに「資格のある仕事に就けば将来的に困らないかな」と思って。理系科目が好きだったこともあり、保育園で働く道もある管理栄養士を養成する学科がある大学への進学を決めました。ただ、実際に入学してみたら、そこまで強い興味や熱意があるわけではないかも…と感じる場面がふえてきて。勉強になかなか身が入らず、あらためて進路を決める段階で悩んでしまい…。結局、知り合いを通じて東京のIT企業に就職することになりました。

 

社会人になって半年ほど経ったころ、プライベートでやっていたSNSにスカウトのDMが突然届いたんです。正直「こんなパターンあるんだ」と驚きましたが、「土日だけでいいなら」と、ちょっとした副業感覚で始めたのが、芸能界入りのきっかけでした。

 

林ゆめ
高校時代の初々しい林さん(写真右)

知名度だけが独り歩きする「違和感」と、捨てなかった会社員生活

── そこから、芸能とOLの二足のわらじ生活がスタートしたのですね。

 

林さん:はい。賃貸物件を借りるときも、きちんとした会社で働いていることで審査がすんなり通ったので、やっぱり社会的な身分が保証されている状態は大事だと思ったんです。芸能活動は副業感覚で始めたこともあり、会社をすぐに辞めることは考えていませんでした。

 

当時の事務所はグラビアが強かったのですが、「そこで絶対に売れてやる」と大きな目標を掲げて強い意志のもと活動していたわけではなくて。とにかくいただいた仕事や経験に一つひとつ向き合って必死に頑張っていて、気づいたらここまできていた…という感じでした。

 

── そんななか、2020年に『テラスハウス』へ出演。一気に全国区になりました。

 

林さん:『テラスハウス』も欠かさず観ていたわけではなく、どんな番組か詳しく知らないまま出演していたんです…。でも、それがきっかけでSNSのフォロワーが20万人くらい増え、合計40万人ほどになりました。そこからは、街中で話しかけられることも増えて。

 

そのぶん、誹謗中傷のメッセージもたくさん届きました。SNSに届くコメントやDMはすべて目を通すようにしているのですが、7割くらいは悪口のようなもので。家族や友人の支えがなかったら、耐えられなかったかもしれません。

 

番組の影響力のすごさを実感したいっぽうで、自分自身としては芸能活動を始めたころと変わらず、一つひとつの仕事や経験に実直に向き合っていきたいという気持ちで活動していて。人気や知名度が先に広がっていくことに、戸惑いを感じることもありました。

 

だから、芸能活動を始めてからも、6年間OLを続けてきました。少しでも興味を持ったことはやってみたい性分で、軽い気持ちで始めたからこそ、急に終わってしまうんじゃないかという不安もあって。逃げ道というか、避難先を常に作っていたような気がします。