後輩のために「ドスベリ」してもいい。私がピエロになる理由
── 精神面といえば、テレビでの立ち振る舞いにもアンジェラさんなりの「哲学」があるそうですね。
アンジェラ佐藤さん:テレビに出始めた大食い界の新人さんのなかには、自分が前に出るタイミングを躊躇してしまう人が多いようで。だから、私が臆することなくドスベリして、放送でまるごとカットされるよな姿を見せることで、「あ、あそこまで失敗してもいいんだ」って安心してもらえたら、私は満足なんです。

うれしいことに、最近は「大食い選手権」でも自分なりにおもしろいことをトライする若い人たちが増えていて。「これ、私効果かな?」なんて勝手にほくそ笑んでいます(笑)。
── そんなアンジェラさん自身が、精神面を健康的に保つために、日々心がけていることはありますか?
アンジェラ佐藤さん:「ネットを見ない」「エゴサーチしない」ですね。たまに自己顕示欲が強すぎて、息を吸うかのようにエゴサーチするときがあるんですが(笑)。ちょっと疲れているなというときは、それをいっさいやめます。
どんな人でも、「赤が好き」「青が好き」って好みがあるじゃないですか。それと同じで、さまざまな意見があるのは当然のこと。特にネットって、たまたま「嫌い」って言ってる人がひとりかふたり発信しているだけなのに、目に入った途端、全員がそう思い込んじゃうところもあると思うんです。だから、特に「疲れてるな」って思うときは落ち込んでしまいがちなので、ネットをいっさい見ないようにしています。
あとは、悩んでいるところからひと息離れる意味で、違うことをするとか。いちばん得意なのは、「寝逃げる」こと。仕事で悩みすぎてやるべきことが全然進んでいないときとか、「わあ、怒られる、どうしよう。とりあえず寝ちゃえー!」って。それで朝起きたらなんであんなに悩んでたんだ?ってケロっとしています。
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「元気な大食いおばあちゃん」を証明したいと語るアンジェラさん。批判を承知で自分の生き方を貫くために、病院を頼り、エゴサを断ち、しっかり寝る。その徹底した自己管理は、究極の自立なのかもしれません。周りの「普通はこう」という声に、自分の心まで乗っ取られていませんか?誰に何を言われても、死ぬまで「おいしい!」と笑って楽しみたい。アンジェラさんにとっての「食べること」のように、あなたにとって大切なものはなんですか?
取材・文:高梨真紀 写真:アンジェラ佐藤