睡眠改善で減量に成功した次なる夢は
── 20キロの減量とは。食事制限などはしなかったのでしょうか?
榎田さん:意識してご飯、野菜、タンパク質の栄養バランスが整った食事をとってはいました。でも、それが苦痛ではありませんでした。以前は好んでいた油っぽいものを食べたいとも思わなくなり、間食もしなくなりました。
運動はもともと好きだったので、フィジーク(フィットネス競技のひとつ。ボディビルは筋肉量を競うのに対し、フィジークはトータルバランスの美しさを競うもの)も始めました。まったくの初心者でしたが、始めてから10か月で大会にも出場したんです。
── フィジークを始めたきっかけは何だったのですか?
榎田さん:体重が増えていたときも、趣味としてジョギングはしていたんです。あるときハーフマラソンに挑戦したところ、ひざと腰を痛めてしまいました。もう少し体に負荷のない形で鍛えようと思ったのですが、目標がないまま、ばくぜんと新しいことを始めても結果が出なさそうだな…と。知人のトレーナーさんに「何か大会に出てみたいから、初心者でもできる種目を教えてほしい」と言ったところ、紹介されたのがフィジークでした。
取り組んでみると、鍛えるたびに体が変わっていくのがおもしろくて。せっかく続けるのなら、もっと目標を高く持とうと考えるように。一度始めたら、徹底的に打ち込みたい性格なんです。そこで、今年はプロを目指すことにしました。国内コンテストで好成績を収め、国際大会に出場してそこでも上位に入ると、プロカード(国際ボディビルフィットネス連盟が発行するプロ資格のこと)を獲得できます。
── 不眠症で苦しんでいたときからは想像もできないほど、イキイキとしていますね。
榎田さん:「眠れないと心身ともに不調となる」と身をもって知ったおかげで、睡眠の大切さを痛感しました。だんだん、他の人にも快眠してほしい、みんなに元気になってほしいと思うようになったんです。もともと私は、いつか起業したいと思っていました。そこで、2021年に眠活ヘッド整体「Dr.HEAD」を立ち上げました。
日本人は他の先進国に比べ、睡眠時間が少ないと言われています。きっと毎日のあわただしさに追われ、眠る時間を確保できない人が多いんだと思います。たくさんの人にヘッドマッサージを経験してもらい、ゆっくり眠る心地よさを知ってもらいたいです。健康に楽しく過ごせる人が増えることが、私の夢です。
取材・文:齋田多恵 写真:榎田あい