闘病中も支え続けた夫は「私の精神安定剤」

鍋谷友理枝夫婦
ご主人と旅行で訪れたラスベガスで

── ご主人は鍋谷さんの精神安定剤のような存在ですね。

 

鍋谷さん:その言葉が本当にしっくりくるぐらい、彼だったからこそ私は精神が安定し続けられていたと思います。感謝してもしきれないですし、ありがたい存在ですね。

 

── 結婚して3年半、あらためて鍋谷さんにとってご主人はどんな存在ですか。

 

鍋谷さん:彼とつき合うまでは自分のすべてをさらけ出せるのは家族だけでした。家族以外でそれができたのは彼が初めてだったんです。病と向き合えたのも、昨年まで現役選手を続けられたのも、家族はもちろん、彼のサポートのおかげ。感謝はもちろんですが、引退した今はいろいろな面で新たな気づきの存在になっています。

 

── 引退後にご自身が変化したなと感じることはありますか。

 

鍋谷さん:以前は「どう思う?」といわれても「私は大丈夫です」と一歩引いていたところがあったんですが、今は自分の考えを明確に伝えたり、みんなはどう思うのか、周りからより意見を聞くようになったり、積極的に自分から発信するようになったと思います。そこでコミュニケーションを学んだり、人との接し方が見えてきていますし、それがチームでは今、アドバイザーという役割を担っているんですが、仕事をするうえでも、すごく役に立っています。

 

取材・文:石井宏美 写真:鍋谷友理枝