白髪を生かしたスタイルをインスタグラムで発信している人気インフルエンサーの姫さん(52)。姫さんが白髪になったのは20代のころ。職場でいじめを受けてパニック障害と不安障害を発症し、苦しんでいたときのことでした。
職場でのいじめに「絶対にやめるもんか」

── 地毛が白髪であることをインスタグラムで発信している姫さん。白髪にカラーを入れたおしゃれなスタイルが素敵だと幅広い年代の女性に人気です。もともとはモデルとして活動されていたそうですね。
姫さん:ファッションモデルにずっとあこがれていて、短大のときにスカウトされたことをきっかけに活動を始めました。でも、当時はファッションモデルの身長の基準が164cm以上だったんですが、私の身長は164cmでギリギリで。オーディションに行っても背がいちばん小さく、モデルだけの活動というのはなかなか難しくて。テレビのバラエティ番組にレギュラー出演したり、ラジオのパーソナリティーもしていました。
どのお仕事も楽しかったんですが、私がやりたいことと次第にズレていってしまい…。最終的に肩書きはタレントのような感じになっていたので、22歳のころにすっぱりとやめました。
── 芸能活動をやめた後はどうされたんでしょうか?
姫さん:カラオケボックスでバイトを始めたんです。学生バイトの子が多くて、大学のサークルのようなノリが楽しく、行くのが毎日楽しみでした。
でも、途中で同年代の女性の社員の方が入ってきて、ちょっと空気が変わってしまって。彼女が気に入ったバイトの男の子が私に好意を持っていたようで、それをきっかけに私に対するいじめが始まったんです。女性のアルバイトからは無視され、勝手にシフトを削られたりしていました。
── それはつらかったですね…。いじめが始まってからも仕事は続けていたんですか?
姫さん:彼女が私をやめさせたいと思っていることはわかっていたんですが、私も負けず嫌いだったので、絶対にやめるもんかと働き続けました。本人に直接訴えたこともあったんですが何も変わらず、我慢して働くうちに息苦しさなど体に異変が出始めました。さらに、いじめが始まったころから髪が白くなり、白髪がみるみるうちに増えていきました。
その後、その社員が異動し、バイトのメンバーも入れ替わって、職場も楽しい雰囲気に戻ったのですが、体調はよくならなくて。ある日、電車に乗っているとき、真冬なのに滝のような汗が出て呼吸ができなくなり、降りた駅で30分くらい動けなくなってしまったんです。その発作をきっかけに、病院でパニック障害・不安障害だと診断を受けました。
仕事中はそこまで大きな発作が起こることはなかったんですが、心身がつらかったときは週に1、2回くらいしかシフトに入れていませんでした。でも「外に出て働かなかったら私は終わってしまう」という気持ちもあり、仕事も好きだったので、結果として8年くらいそこで働いていました。