19歳で同棲を始めるも親から「騙されてない?」

── その後、どのようにおつき合いは始まったのでしょうか?
菊池さん:2人で会うようになって2、3か月経ったころ「結婚を前提におつき合いをしたい」と夫から言われ、同棲を提案されました。私はまだ19歳で結婚まで考えていませんでしたが、彼と一緒にいて楽しかったし、実家から出たことがなかったので、誰かと一緒に暮らすことへの好奇心もあって同棲してもいいかなって。正直、あまり深くは考えていなかったんですよね。
── しかし、年齢の離れた男性と交際し、同棲することについて、お互いのご両親の反応はいかがでしたか?
菊池さん:夫の両親の反対はなかったですね。私の両親には、同棲する前に「最近よく年上の方と食事に行ってる」といった話はしていたんですけど、夫の年齢とか詳細まで話をしていなかったんです。同棲の話が出てから両親に夫の年齢を伝えると、やっぱり驚いていました。私の両親も12歳の年齢差がありますが、さすがに26歳は離れすぎじゃ…って。それに、母と夫は4歳しか離れていないことも引っかかったみたいだし。でも、両親に納得してOKをもらう前にすぐに同棲をスタートしてしまいました。
── 同棲前に旦那さんと両親で顔を合わせることはあったんでしょうか?
菊池さん:私を車で実家まで迎えにきたときに、車の窓越しに挨拶をした程度でした。
同棲がはじまって、私は毎日が楽しくて不安もまったく感じなかったのですが、親は心配していました。とくに母が心配していて「その人、大丈夫なの?騙されてない?」と毎日泣きながら電話をかけてきて。
私はひとりっ子だし、親が高齢になってから生まれた子ということもあって、とても大切に育ててもらった反面、過保護気味だったような気もします。でも、親に心配をかけたことはたしかだし、今思えば申し訳なかったと思いますね。
結局、私と夫で話をして、改めて私の両親と話す場をもうけることにしました。同棲から1か月経ったころに、私の両親と夫と私の4人で食事に行って、そこでやっと家族の話から今やっている仕事の話までざっくばらんに話ができて、両親も安心してくれたようでした。
── 年齢差のあるおふたりですが、一緒に暮らし始めてどんな生活になりましたか?
菊池さん:夫が家賃や生活費はすべて負担してくれたので、私は仕事をセーブしながら家事優先の生活になりました。家は浜松町にあるマンションで家賃35万円の1LDK。100平米ほどあって、部屋から東京タワーが見えたときは感動しました。
私の実家は小さな中華料理店を営んでいましたが、数百万円の借金を抱えていた時期がありました。父に自分で稼いだお金を100万円ほど貸したこともありましたし、両親が共働きだったので、おこづかいで食材を買って自炊もしていました。決して裕福な家庭ではなかったので、夫と交際を始めたことで、急にキラキラした世界を経験するようになって。今までの生活とのギャップがあまりに大きくて新鮮でしたね。