「当時は我慢の限界だった」と語る放送作家の野々村友紀子さん。お笑いコンビ・2丁拳銃の夫、川谷修士さんとは結婚23年目を迎え、今でも会話が尽きないそうですが、子育て真っ最中のときは車から脱走したくなるほどのストレスを抱えてしまい── 。

後輩からライブ中に客前で告白されて「え!?」

野々村友紀子
後輩芸人だった夫からの突然の告白に当時は驚いたと語る野々村さん

── 芸人から放送作家に転身し、現在も活躍が続く野々村さん。芸人時代に夫である2丁拳銃の川谷修士さんと出会い、2002年に結婚されました。改めて、交際に至った経緯について伺わせてください。

 

野々村さん:お互い芸人として同じライブに出演していたときに、ライブのエンディングトークで、お客さんがいる前で突然、彼に告白されました。「野々村さんが好きです!」って。それまで先輩・後輩としてみんなでご飯を食べに行ったりして仲はよかったですが、あくまでかわいい後輩の1人という感じ。異性としては意識していなかったのでびっくりしました。

 

── ライブ中に、しかも人前で告白されるのは、なかなか衝撃的ですね。

 

野々村さん:ええ。「え!」という、うれしい驚きではなく、困った方の「え!?」という声が出て固まりました。2丁拳銃は、当時はアイドル的な人気だったので、まず「ファンに怒られる!」と焦りました。ライブの場でお客さんも引いているのを感じて、ひとまず断って、なんとか笑いに持っていきました。

 

── その後、関係性が気まずくなることはありましたか?

 

野々村さん:いえ、夫は今までどおり話をしてきたので、とくに気まずくなることはなかったです。でも、告白されたことで自分も少し気持ちが動いたのか。改めて話をしてみると、好きな映画やマンガの趣味が合うし、どんな話題でも話が尽きないんです。彼と一緒にいる心地よさも感じるようになって、つき合うことになりました。

 

── その後、2002年に結婚されました。テレビを観ている限り、野々村さんが思ったことをハッキリ伝える印象がありますが、夫婦間ではいかがでしょうか?ケンカをすることはありますか?

 

野々村さん:新婚のときは小さなことでよくケンカしていましたよ。私は理詰めでワーッと意見を言ってしまうのですが、夫は途中で黙ってしまうんです。私は、そんな夫のだんまりにイライラし始めて、怒りが増長してしまうことがよくありました。

 

あるとき、夫にケンカの途中で黙ってしまう理由を聞いてみたら、「何を言っても言い返されるので、途中でしゃべるのがイヤになる」と言うんです。私は「どう思ってるん?」と夫に意見を求めているつもりでいましたが、無意識に夫の話を否定して、自分の意見を通そうとしていたのかもしれないと気づきました。

 

それからは怒りがこみあげても「彼は私が愛する人なんだ!私のことも考えてくれているんだ」と、心をいったん落ち着かせるようにしたんです。そうすることで、夫の話を素直に聞けるようになったし、言い方もきつくならないように変わっていった気がします。

 

もちろん、言いたいことは我慢せずにその場で言いますが、何かしてほしければ、たとえば「なんで早めに連絡してくれないの?」と言うより、「連絡してくれたらうれしいな」と、なるべく楽しい雰囲気で伝えるようにしています。