3万枚の自撮りで自分を研究 

── そこから櫻田さんの垢抜け道が始まったわけですね。美人になるためにまず始めたのはどんなことでしたか?

 

櫻田さん:「美人になれる」と書いてある本をとにかく読み、ファッションやメイク、言葉づかい立ち振る舞いなど、得た情報はなんでも実践していきました。それと、骨格診断やパーソナルカラー診断などを受けて、客観的に自分をとらえる努力もしましたね。

 

試行錯誤をするなかで、ファッションやメイクも「基本を学ぶ」というのが大事なんだなとわかりました。雑誌やSNSを見ればトレンドはわかるけれども、その流行りを取り入れる基礎がないと垢抜けられません。だから、ファッションやメイクの基礎を学べる本を読み、実践しながらセンスを磨きました。

 

── 自撮りを3万枚ほど撮られたそうですね。

 

櫻田さん:最初はブログのために仕方なく外見の変化を撮っていたんです。でも、結果として自撮りが私を美しくしてくれました。

 

── どういうことでしょうか?

 

櫻田さん:美人に見えるかどうかって、ディティールよりも実は全体の印象がとても大事なんです。普段、人がほかの人を見るときって至近距離ではなく1mくらい離れたところから見ますよね。だから、美人に見えるためには全体のバランスが美しく見えることを追求したほうがいいんですよ。

 

それで、毎日自分の全身を自撮りして、どこが改善点なのかを洗い出していきました。雑誌の素敵なスタイリングをまねしたコーディネートを着て撮影して比較もしていました。そうすると、モデルさんはウエストをしぼっているからスタイルよく見えるとか、垢抜けのポイントに気がつくんです。

 

ほかにも、どの形の襟ぐりのタンクトップがいちばん似合うかや、スカートの丈を1センチずつ変えてどの丈がきれいに見えるかを探ったりもしました。

 

自撮り写真を並べ変化を目に見える形にした

── もはや研究ですね…!

 

櫻田さん:ずっと自分のことを「ブス」としか見ていなかったんですが、自撮りを通して「この子をどうやったらかわいくできるのか」というプロデューサー目線で「素材」として客観的に見られるようになりました。