警棒に手錠、スタンガンを家に常備「最近は…」
── たとえば、どんな「武器」があるのですか?
川合さん:三段式の警棒や手錠に足錠、スタンガン…ほかにもいろいろありますよ。(身長が高いため)僕が警棒を振りかぶったときに、部屋の天井にぶつかって役立たない可能性も考慮して、短い警棒も買いたしました。2年前には、盾も購入。泥棒と遭遇して僕がスタンガンで応戦しても、もしも相手がナイフを持っていたら相打ちになる可能性があるからです。だから、盾で身を守りながらスタンガンを使って撃退する戦法です。
── シミュレーションがすごすぎます…。
川合さん:ガスマスクもありますよ。昔、ワイドショーで「東京上空に毒ガスがばらまかれるのでは」というニュースを見て、ドイツ製のガスマスクを妻の分も含めてすぐに買いました。妻には完全にスルーされましたけど(笑)。でも、火事のときにも役立ちますしね。気になるニュースがあるたびに、うちのグッズはどんどん増えていくんです。
── もはや「要塞」ですね。
川合さん:懐中電灯は家じゅうに置くなど、防災グッズも欠かさずそろえています。水や食料は切らさないよう使ったらすぐに補充し、いつでも危機に備えています。マスクもコロナ前から1000枚くらいストックしてあったので、マスクが不足していた時期は、テレビ番組でご一緒するタレントの方などに配っていました。

── そもそもなぜそこまで危機管理意識が高いんですか?
川合さん:もともと僕、めちゃくちゃ警戒心が強いんです。言ってしまえば、怖がりですね。子どものころも、夏祭りの輪投げで取った十手を枕元に置いて寝ていたくらいです(笑)。みんな「泥棒が入った」というニュースを聞くと、「へえ、大変だね」で終わるじゃないですか?でも、僕は「自分にも起こるかもしれない」とまず考えるんです。「他人ごと」ではなく「自分の身に起きる可能性があること」としてとらえ、危険な目にあったらどうするかをつねにシミュレーションします。
こうした警戒心の強さは、じつは現役時代のプレーにも役立ちました。試合中に相手チームの様子を観察し、動きを読むのが得意だったんです。セッターの目線を見て「次はあそこにトスを上げてくるな」とか、「いま、監督がサインを出したということは…」と、相手チームの選択肢が何かを考える。だから僕は、ブロックがすごく得意だったんですよね。試合に負けた日は「なんでもっと警戒しなかったんだ」と、1日中反省していました。