「まさか」と思うことに、「いざとなれば」と楽観視してしまう。万が一、自宅に泥棒がいたとしたら、取っ組み合ったり、逃げればいいは通じないかも。川合俊一さんが経験した泥棒との遭遇。そして、その後は防犯グッズを買い漁ります。いまや川合家は鉄壁なんだそう。(全4回中の3回)
家に戻ると人影が…泥棒未遂事件が発覚
── 芸能界きっての「防犯マニア」としても知られる、元バレーボール日本代表でタレントの川合俊一さん。過去に「自宅で泥棒と鉢合わせする」という衝撃体験をしたことから、家中に防犯グッズを常備していらっしゃるそうですね。あらためて、そのときの状況を教えていただけますか?
川合さん:25年くらい前のことです。自宅マンションを出て少し経ってから携帯を忘れたことに気づき、あわてて家に戻ったら、奥の部屋から急に人が出てきたんです。薄暗かったので、一瞬何が起きたのかわからなかったけれど、護身用に近くに置いていた警棒にとっさに手が伸びました。ところが、よく見るとマンションの管理人で。びっくりして、「なにしてるんですか!?」と聞いたら、「大きな音がしたから確認しにきた」と。でも、うちは管理人室のある1階とは離れた4階だし、そもそも勝手に入ること自体おかしいじゃないですか。
すぐ管理会社の上の人を呼び、防犯カメラの映像を確認してもらいました。すると、僕が外出した直後に管理人がわが家に入っていったんです。しかも、音なんてまったくなかった。「何も盗んでいません」と言っていたけれど、僕が戻ったからたまたま未遂に終わっていただけでしょう。
── まさか管理人が泥棒に入るとは思わないですよね…。どう対応されたんですか?
川合さん:まず管理会社に「明日からこの人を出入りさせないでくれ」と抗議しました。でも、もうひとつお願いしたのが、「クビにはしないで」ということ。70代の方だったので、ここで職を失ったら再就職は難しいだろうなと思ったんです。

── 優しいですね。温情をかけたということでしょうか?
川合さん:いえ、違うんです。怖いのは、逆恨みを買って仕返しをされること。もし、僕の留守中、奥さんに何かあったら…と考えたら、すごく怖いじゃないですか。だから「この人を教育し直して、別のところに配属してください」と頼みました。ただ、管理会社がそのままクビにする可能性もあり、きちんと異動しているか確認するために「配属先が決まったら、どこなのか教えてほしい」と伝えたのですが、「(クビにはしないので)どうか信用してください」と懇願され、それ以上は追及しませんでした。
もともとその前から、家に防犯グッズは置いていたのですが、この一件がきっかけで、さらに防犯対策を強化すべく、グッズを買いたしました。何かあったときに部屋のどこにいても対応できるように、いまは家の中を数歩あるけば、防犯グッズが手に届く状態です。