あまりの変わりぶりに同姓同名の別人と思われ

やせてファッションが楽しめるようになった

── やせてから大きな変化はありましたか?

 

megumiさん:いろんな服が着られるようになっておしゃれを楽しめるようになりました。以前はウエストがゴムじゃないボトムスがしんどかったんです。だからデニムを履けたときはすごくうれしかったですね。「この服を着たい」「おしゃれをしたい」っていうのも目標になっていましたし、今も体型を維持するモチベーションになっています。

 

── 30キロやせたあとは周りの方の反応もすごかったのではないでしょうか。

 

megumiさん:コロナ禍でしばらく会っていなかった同級生や祖父母にやせてから会ったら、私だと認識してもらえなくて(笑)。やせた私を母だと勘違いした祖父母から、面と向かって「今日、megumiが来るんじゃなかったの?」と聞かれたりしました。

 

仕事でも、やせる前に1度名刺交換をした取引先の方とコロナ禍でお会いできなくなってしまって、お電話で何度かやりとりしていたんですね。コロナが落ち着いてから久しぶりに上司と訪問したら、また名刺交換をすることになって「私のこと忘れてしまったのかな」と思っていたんです。そしたら、その人が名刺を見ながら真面目に「あれ、同じ名前の人がふたりいるの?」って。同姓同名の別人だと思われたんですよ(笑)。「見た目が全然違うけど同じ人物なんです」って説明しました。

どんな体型、見た目でも私は私

── コントのようです(笑)。やせたことに気づかれなかったころを考えるとうれしかったのでは?

 

megumiさん:それぞれいろんな反応でおもしろかったですね。でも、プラスの経験だけじゃなかったんです。太っていたときも「自己管理ができてない」と見た目で決めつけられていると感じることが多かったんですが、やせてからも「前はあんなにデブだったのにな」とか「太ったままじゃモテないよな」と言われることがありました。

 

「やせた今だったらこれくらい言ってもいいだろう」という気持ちかもしれませんが、やせたからって何を言ってもいいわけじゃないし、私の中身は変わっていないんですよね。残念ですが、そんな風に見た目だけで決めつける人もいるんだと気づき、自分は見た目で人を決めつけることはしたくないなと思うようになりました。

 

ダイエットを成功させてキラキラして見える人でも、似たようなことを言われてモヤモヤを抱えている方も多いんじゃないかなと思うんです。それで「私もこんなことあったよ」「こういうこともあるんだよ」って伝えたくて素直にSNSで発信するようにしています。

 

── ありのままの投稿に励まされる方は多いと思います。

 

megumiさん:マイナス30キロって、普通ではあまりできない経験をしたと思ってるんですね。発信することで、同じようにコンプレックスを抱えている方に「この人ができたんなら、自分もダイエットできるかも」って思ってもらえたらと思っています。ダイエットのことって友達や家族、パートナーに話しづらいですけど、知らない人だからこそ話せることもありますよね。気軽にコメントやメッセージをもらえたらうれしいです。

 

取材・文/阿部祐子 写真提供/megumi