働く女性が少なかった時代「ワーキングマザー」として生きた鈴。彼女の生き方は、育児と仕事の両立に悩む私たちの心を励ましてくれます。保育園全滅で職場復帰を断念した女性が、祖母の生き様に触れて、自分の生き方を見つめ直していくストーリー。作者・芸子さんが、実の祖母を描いた作品です。

 

父親と末の妹を亡くした悲しみに暮れる暇もなく、終戦を迎えた鈴たち。鈴の兄・武は一家で洋品店を開くことを思い立ち、大繁盛させます。

 

一方、鈴と同窓だった八重は、戦争によって境遇が一変。「鈴の店で針子として働く」という誘いを素直に受け入れることができません。しつこく誘う鈴に対して、ついに八重は本音をぶつけます。

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【第30話】「あんたが嫌い」“女として”努力してきた幼なじみの本音

戦争で身寄りをなくし、信じてきた生き方を否定された気持ちの八重。苛立ちを鈴にぶつけ、殴りかかります。その行動は、「女として慎ましく」と言われ続けてきた八重にとって初めての「自分勝手」だったのかもしれません。


作/芸子