フタをしても溢れ出てくる「舞台への欲」

── そんな竹田さんが、再び芸人の活動をするようになったのはなぜでしょうか?世の中の母親を応援したい気持ちがあった?

 

竹田さん:いえ、そうだったらいいのですが最初は完全に「欲」ですね。私、表現したい欲が強くて。

 

その欲はそれまでずっと舞台に向けていましたが、子どもができて舞台から離れてもそれはおさまらない。フタをしてもフタをしても溢れ出てきちゃう自分の欲望みたいなものが、母親になっても消せなかったんです。

 

竹田こもちこんぶさん
自宅でTikTokの撮影をする竹田さん

最初は、ブログでその欲を発散していたのですが、だんだん書くだけではものたりなくなってしまって…「R-1グランプリ」だけなら、年に1度だし、子どもがいても何とかなるのではと、挑戦するようになりました。

 

子育て中の不自由さを逆手に取って、子どもを抱っこした状態で舞台に上がって。「竹田こもちこんぶ」という芸名も、この時期に生まれました。

 

ずっと2回戦止まりだったんですが、ピストルを持った子育てネタで初めて3回戦に行けて。だんだん手応えを感じるようになり、TikTokに育児もののネタを投稿するようになりました。