水をひっかけたこともあった激しい反抗期
── 反抗期などはありましたか?
竹田さん:けっこう、ありました。私はとても内弁慶で、母によく当たっていましたね。家のなかで待ち伏せをして水をひっかけたこともありました。母は性格的におとなしいタイプだったのでガチンコにはならず、私ばかりが怒って、穏やかにスルーされていました(笑)。
── それは激しい!対するお母さまのスルースキルは素晴らしいですね。
竹田さん:私がこんな性格なので、病気になる前から、母は大変だったと思います。
私が病気になってどん底に落ちたとき、父は私に手がつけられませんでした。当時、母に「君に全部任せたよ」と言っていたことが印象に残っています。
父は仕事をしなくてはいけないし、私に四六時中つきあっている時間はない。そもそも、これまで子育てにかかわってこなかったので、子どもと向き合う免疫がないんですよね。
本来は、夫婦で子どもに向き合うべきなのかもしれませんが、母のほうが、私の反抗期やいろんなことを見てきて、私との接し方を心得ている。
育児の大部分をお母さんが担っていた時代でしたし、仕方がなかったんだと思います。
── お母さまの育児で感謝していることはありますか。
竹田さん:自由を与えてくれたことですね。私がどんな状態になっても生まれてから今に至るまでずっと、私のやることを信じてくれました。もちろん間違った道に進もうとしたときにはストップをかけてくれて。
母が私に与えてくれたものは、本当に膨大です。