人からたくさん怒られても前に進むのが私らしさ

ジビエサイト『ジビエーる』の編集長兼ライターとしても、鹿肉の魅力を発信しているあかりんごさん。すでに多くの活動をしていますが、今後の夢も広がります。

 

「キッチンカーで提供している料理と同じクオリティの鹿肉料理を、家でも作れるキットの開発を考えています。

 

鹿肉は寄生虫や食中毒の心配があり、鮮度を逃がさず加熱する処理など、調理方法が難しいんです。

 

だから、まずは冷凍した肉を解凍するために何リットルのお湯をかけて、何度に保つか。

 

肉色のチェッカーも用意し、この色になったら大丈夫、と一般的なレシピの2~3倍の工程を説明して、おいしくて安全な肉を絶対失敗せずに食べられるキットにしたいですね」

 

提供前によりおいしくなるように低温加熱した肉をバーナーであぶる

キッチンカーからスタートしたあかりんごさんですが、次第に飲食店を開きたい気持ちも出てきました。もっと経験を積み知識を得るため、飲食店でも働こうと考えているそう。

 

今後、平日は店舗で働き、週末にキッチンカーを走らせる予定です。

 

「飲食店でも食肉販売業(鹿やイノシシを含む鳥獣の肉を販売する営業のこと)の許可をもらったら、その場で精肉した肉を販売できます。だから、肉料理屋であり、精肉屋であり、テイクアウトもできるお店ができたらいいですね。

 

そのお店を拠点として、キッチンカーで認知を広げるサイクルをつくりたいです。

 

私はとにかく思い立ったら突っ走るタイプ。勢いで行動するから、学生時代からいろんな人にたくさん怒られました。

 

それでも、実戦で学んだことは大きくて、やっぱり行動あるのみだと思いました。

 

おいしい鹿肉への思いが、私の原動力。思いついたアイデアを一つひとつ形にして、鹿そのものを身近なものにしていきたいです」


取材・文/齋田多恵 写真提供/あかりんご