学生時代、周囲から「変わっている」と言われ、生きづらさに悩んだ鳥居みゆきさん。そんな彼女が選んだ職業は「お笑い芸人」でした。芸人になるまでのいきさつや、ブレイクのきっかけになった、白装束でマラカスを持ち「ヒットエンドラーン」と踊るネタが生まれた背景について伺いました。

「ヒットエンドラーン」のネタの誕生秘話について語る鳥居みゆきさん

「人に受け入れられたい」とお笑い養成所へ

── 芸人になろうと思ったきっかけは何だったんですか?

 

鳥居さん:

人に受け入れられなかったからですね。だから、私が人に受け入れられる職業って何だろうってずっと考えていて。

 

本当は事務職に就職が決まっていたんですけど、すごく無理して自分を変えてたんですよ。

 

「御社を志望したのは~」みたいに面接で志望動機とか言うじゃないですか。でも、それ嘘じゃないですか。そこまではっきり志望動機なんて、ないじゃないですか。

 

── …そうかもしれません。

 

鳥居さん:

なのに、嘘ついてるなっていうのが我慢できなくて。

 

あとは、落ち着きがなかったように見受けられたようで「入社したら本当に落ち着いてください」みたいな通知が来たんですよ。

 

落ち着いてきちんと座って、とか、私、ダメなんです。動いちゃうんですよ。だからその通知が来たときには「もう無理だなあ」と思って。

 

それで、歯医者で歯科助手のバイトはずっとやってたんで「歯医者さんで働こう」って思って。

 

お笑いの養成所に通いつつ、歯科助手をやっていました。好きなものを両方やってやろうと思って。私、歯がすっごく好きなんです。

歯科助手のアルバイトをしていた経験談を語る鳥居みゆきさん