「セカンドオピニオン」は患者の権利です

 

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お話している通り、患者さん自身の考えを尊重した診療を行うために「セカンドオピニオン」は有効です。 しかし平成23年に厚労省が行った調査によれば、「セカンドオピニオンを経験したことがある」という人は、3割程度にとどまるとのこと

(※1)。「担当の医師に失礼なのでは?」と心配される患者さんの声も多く聞きます。 確かに、セカンドオピニオンに対して否定的な考えを持つ医師がいるのも事実です。「自分の判断が正しい」という絶対的な自信がある医師は、別の医師の意見も聞きたいという希望に気分を害する可能性もあります。 ですが、セカンドオピニオンは患者さんの「当然の権利」です。心配せずに堂々と、セカンドオピニオンを受けるための診療情報提供書の発行を求めて一向にかまわないと、筆者は思います。 なぜならセカンドオピニオンは、担当医の見解を否定するために行うものではなく「担当医の見解が患者さんにとって最良であることを確認する」機会でもあるからです。 結果として、患者さんが別の医師のもとで治療を行うことなったとしても、「希望する治療法を見出す手助けができたのだ」と思えるような度量の広さも、医師には必要であると私自身は感じています。

 

 

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