—— 福原遥(早乙女星役)さん、佐藤大樹(宇田川泰陽役)さん、鈴木仁(大高深月役)さんの印象を教えてください。それぞれが演じるキャラクターはいかがでしたか?
大谷監督
現在放送中のドラマ『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』での福原さんの演技も観ていますが、あのような芝居ができる人だというのは、最初会ったときにわかりました。子どもと一緒に観ていた“まいんちゃん”のイメージが強かったのですが、長かった髪をバッサリ切って原作に似せてくれたんです。生まれて初めて髪を短くすることをためらわず、自分のイメージより役を考える。「この人は女優さんだ」と思いました。主役を夢見ていたこともあり、絶対にいいものにしたいというやる気が伝わってきましたね。子役からやっていることもあり、周りがすごく良く見えていて、気配りもできる。とても大人です。可愛い見た目と芯のある中身。バランスのいい女優さんです。
佐藤くんは、まさに宇田川泰陽という感じで、役にぴったりでした。とてもまっすぐな性格で「FANTASTICS from EXILE TRIBE」のリーダーでありながら、「EXILE」では最年少というおもしろい立ち位置にいる人。内に秘めたアツいものがありながらも、あまり表には出さないタイプです。とても可愛らしい一面もあって魅力的です。
©︎2019 杉山美和子・小学館/「4月の君、スピカ。」製作委員会
鈴木くんもルックス的に、役にピッタリでハマっているという印象でした。何を考えているのか分からない、ミステリアスであることが深月の魅力。謎の部分を残して演じるようにアドバイスしたら、その塩梅をおもしろがって演じていましたね。
実は、佐藤くんと鈴木くんが、撮影中にジャケットをプレゼントしてくれたんです。休みの日にロケ地に近いアウトレットショップに二人で買いに行ってくれたりして。とてもうれしかったので、今も別の現場の撮影中に着ています。「監督寒そうにしてたから」なんて、かわいらしいですよね。