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映画に登場するおすすめスポットも紹介してくれました!

 

—— 演じるうえで三人にどんなリクエストを出したのでしょうか?

 

大谷監督 

これは人間関係、三角関係の物語であることを伝えたうえで、自分のセリフだけを覚えて、自分の役だけを考えるのはやめようと言いました。相手のセリフも頭に入れることで、どういうキャッチボールで会話が転がり話が進んでいくのかを感じてほしかったからです。そうしたら、佐藤くんと鈴木くんが現場でセリフを入れ替えてしゃべるという遊びをしていたんです。お互いのセリフが頭に入っているので、相手を理解したうえで感じたものを演技に活かせる。キャラクターだけに依存した話ではなく、役を自分たちのものにすることで「芝居で楽しませることができる作品」に仕上がりました。

 

—— 景色がとても美しい作品です。おすすめのスポットはありますか?

 

大谷監督 

星空もそうですが、星を見渡せる丘はありそうでない場所なので、ぜひチェックしてもらいたいです。桜の名所や川もとても魅力的ですし、天文台にも注目してほしいです。CHANTO読者さんには懐かしい、ドラマ『白線流し』に出てきたあの天文台が登場します。気になったら、足を運んできれいな星空を見てほしいですね。

 

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©︎2019 杉山美和子・小学館/「4月の君、スピカ。」製作委員会

 

大谷健太郎 / 監督 

映画監督。多摩美術大学卒業。『avec mon mari アベックモンマリ』(1999)でデビューし、『とらばいゆ』(2002)『NANA』(2005)『黒執事』(2014)などで監督を務める。近年は『ある日、アヒルバス』(NHK)や『恋がヘタでも生きてます』(NTV)『花にけだもの』(dTV・FOD)など、テレビドラマも手がける。

 

取材・文/タナカシノブ