■最良の選択とは
これまで見てきたように出産した女性はキャリアや収入の面で損をしがちです。マミートラックは育児と仕事を両立させたい女性に配慮した制度に見えますが、問題も多いのです。 既婚女性の収入が低くなりがちなのは夫の収入があるためだと考えられます。しかしいたずらに女性のキャリアや年収を下げると女性自身のモチベーションの低下につながりますし、夫と死別などをしたケースへの想定も十分ではないでしょう。 マミートラックの反対はファスト・トラック(出世コース)というそうです。2人の子どもをもつCさんはマミートラックを走るのをやめて育児休暇を6ヶ月で切り上げました。 その後も時短勤務などはせず第一線で働き続けた結果、40代で管理職になりました。男性の同期と変わらないタイミングでの昇格だったといいます。 その代わり保育料は毎月12万円かかる、急な病気の際はベビーシッターを手配する、週に2回家政婦に来てもらうなどしてほとんど貯金はできていないそうです。ですが仕事にやりがいを感じています。 ご紹介したようにマミートラックを走るのにもメリットとデメリットがあります。しかし自分自身が仕事と育児を両立させたいと思ったときその中でも何を優先したいかを考えれば、おのずと答えが見えてくるかもしれませんね。