実際に12年かけて撮影し続けて完成した奇跡の映画

この映画の最大の特徴はこれでしょう…!12年間の物語を撮るために、実際に12年間かけて撮影したということ。ドキュメンタリーじゃないのに…もうめちゃくちゃです。父親、母親、娘、息子を演じた4人の俳優は本当に12年間の間、同じ役を演じ続けてこの映画を完成させました。 これ、どうやって撮影したのか気になりますよね。 どうやら、毎年みんなで集まってリハーサルや近況報告、そして、それを台本に反映させたんです。その後、数日間だけ撮影する。それを12年間繰り返すという、超アナログなやり方で撮影したそうです。

 

イーサン・ホーク演じる父親と子どもたち
▲普通だったら同時期にとって、メイクで年齢をなんとかしたり、少年期と青年期で別の俳優を使って撮ったりしますがそれを一切しませんでした。 その結果、当然のことながらみんなちゃんと大人になるし、ちゃんと老けます。 (C) 2014 Boyhood Inc./IFC Productions, L.L.C. All Rights Reserved.

 

父親役のイーサン・ホーク、物語の序盤はチャラいお父さんだったのに、どんどんしっかりしていくし、母親役のパトリシア・アークエットはこの12年間で色々とあり過ぎて…表情にその歴史が刻まれていきます。 娘は少女だったのに、ラストにはすっかりお姉さんです。ちなみに娘役は、監督の実の娘。そして、主人公の男の子の成長のスピードったら半端ありません。どの家庭にもあるだろう様々な喜びと悲しみの出来事が描かれてます。人生という道は、こんなにもデコボコとした荒くれロードなのか。

 

イーサン・ホーク演じる父親と息子
▲こんなに小さく可愛かった子が、映画のラストでは超大人になってトラックを運転したりしています…。 (C) 2014 Boyhood Inc./IFC Productions, L.L.C. All Rights Reserved.