長時間電車に乗る際には荷物を“網棚”に置きたいもの。また満員状態のときなどは、荷物を上げることによってスペースを稼ぐことができます。しかし女性の中には、身長が低いため網棚を利用しづらい人も少なくありません。

 

周りの人に頼んで荷物を置くのはOK?


以前とあるネット掲示板には、身長約150cmの50代女性がお悩みを投稿。彼女は通勤で毎日1時間ほど電車に乗っているのですが、年のせいか荷物を持ち続けることが辛くなってきたといいます。

 

そこで電車の網棚を利用して負担を減らそうとしたものの、小柄なため荷物を乗せることができません。周囲の人に手伝ってもらおうにも、断られたら気まずくなるので尻込みしてしまうとのこと。そのため掲示板を利用し、荷物の上げ下げを依頼してい良いか意見を求めていました。

 

これに他のユーザーからは、「丁寧に頼めば断らないと思う」「自分だったら手伝うなぁ」「女性だけど普通に手伝う。年配の人が困ってるのに断る方が間違ってるよ」といった温かい声が。また「意外と若い子の方がそういうの快く引き受けてくれるから頼んでみて!」というアドバイスも寄せられています。

 

一方で「降ろすときにも声をかけなきゃいけないって考えると、乗せない方が面倒くさくなさそう」「手伝ってあげたいけど、頼まれた側としては“荷物の中身”に責任がもてないからなぁ…」「毎日お願いするのはかえって大変なのでは?」といった意見も。また網棚以外の解決方法として、「荷物ごと紙袋に包んで床に置いてみては?」「荷物を減らすのが一番の近道」といった提案も書き込まれていました。

 

“網棚”が少しだけ低い親切な車両も!


“背が低いと使えない”と話題になってしまった網棚ですが、最近では身長が低い人に配慮した網棚を設置してる車両も。西武鉄道の「30000系(スマイルトレイン)」は、網棚の高さが「20000系」に比べて50mm程低くなりました。これにより荷物の上げ下げがより快適に。また以前までの丸パイプをガラスの板にすることで、細かい荷物などが落下しなくなったそうです。

 

「スマイルトレイン」は、女性社員をプロジェクトチームに加えて開発された車両。車内にはところどころに、女性ならではの目線で工夫が施されています。例えば座席を分ける“握り棒”は、指紋が目立ちにくい仕上がりに。“つり革”は可愛らしいたまご型になっており、抗菌処理も施されました。

 

さらに進化した「40000系」では、大きな荷物を持っている人や車いす・ベビーカーを利用している人が過ごせるスペース「パートナーゾーン」を設置。子どもが掴まることができる低い位置に手すりがあったりと、様々なアイデアが凝らされています。その他「プラズマクラスター」やオムツ交換もできる「トイレ」、充電に使える「電源コンセント」なども導入。昨年3月にデビューしたのですが、「全部40000系に置き換えてくれ!」との声も少なくありません。

身長が低いと“つり革”を掴むのも一苦労?


電車の“網棚”以外にも、背が低い人特有の“電車の困りごと”は様々。ネット上には「とりあえずつり革に掴まれないから、ポジション取りがかなりシビア。絶対に手すりの近くを確保しなきゃいけない」「背の高い女性の巻き髪が顔に当たる」「そういえば肩を肘置きにされたことがあったな…」「満員電車だと視界が完全にふさがれてかなり圧迫感がある」といった声が寄せられています。

 

一方で身長が高い人にも相応に悩みがあるようで、「他人が手放したつり革が顔にぶつかる」「席を立とうとして網棚に頭をぶつけた」「身をかがめないと車内に入れない」などの報告が。周りが少しずつ気を遣い、誰もが快適に電車移動ができるようになると良いですね。

 

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文/河井奈津