education201812

あなたは自分自身のことを「几帳面(きちょうめん)」だと思いますか?それともズボラ・いいかげん・ルーズなほうだと思いますか?

 

「几帳面な性格」と聞くと、まじめで細やか・きっちりとした様子が思い浮かび、良いイメージがありますが、物事には程度があり、几帳面が行き過ぎると細かいことが気になりすぎて周りに不満がたまってしまったり、仕事でも家事でも自分が納得できるまでやらないと気が済まず、苦しい思いをしてしまうことも…。

 

ママが几帳面な性格だったとしても、必ず子どももそうなるとは言い切れませんが、心配な人は多いようです。

 

では実際のところはどうなのか、「自分は几帳面」というママに話を聞いてみました。

 

「几帳面ママ→几帳面な子」になるのはこんな時!


Jさん(38歳・9歳の男の子と7歳の女の子のママ)は、自分でも几帳面だと思っているそう。 「私は几帳面で神経質な自覚がすごくあります。使ったモノが元の場所に戻っていないと戻さずにいられないし、子どもがちょっと服を汚したらすぐ着替えさせたり、一日中ついて回っている気が。夫にそこまで神経質にならなくてもいいんじゃないかと言われて、あるとき気にしないようにしてみたのですが、どんどん散らかっていく部屋にストレスが溜まってしまい、半日も続きませんでした。」

 

子どもたちの様子はというと、こんな感じだそう。

 

「私がきれい好きでいつも片付けているので、めちゃくちゃに散らかすということはなく、忘れ物もあまりないのですが、二人の子どもはどちらも、毎日何回も時間割を確認するし、出かける時もあと何分?と出発時間を何度も確認します。そこまでは良いとしても、万が一忘れ物をしたり時間に遅れたりすると気に病んでしまって、しばらく調子が出ないほど落ち込むことがあります。また、長男は潔癖なところがあり、校外学習で行った自然公園のトイレの床が泥だらけだったためにトイレに行けず、おもらし寸前になったことも。それって多分、私の影響なんです…」

 

Jさんが振り返ってみると、小さい頃、子どもたちに「それはバッチイから触っちゃダメ!」と声をかけることが多かったそう。その時は触らせずに済んでママとしては安心でしたが、この先大人になって、仕事などで困ることはないかと心配になってきたといいます。

 

ママの価値観を変えるのは難しいことですが、例えば、整理整頓や手洗いなどをやっていないことに気づいても3回に1回は声をかけず我慢するなど、意識的にセーブしてみるのも一つの方法です。

 

「几帳面ママ→ルーズな子」になりがちな育て方とは?


反対に、ママは何事もきっちりしているのに、子どもはすぐに物をなくす、参観日にシャツがはみ出ていても気にしない…という親子もたくさんいることと思います。

 

子どもにとって、ある程度身の回りがきちんとしていないのは当たり前でもあるのですが、これもママが几帳面すぎるからなのでしょうか?

 

Hさん(29歳・2歳の女の子のママ)は、実家のお母さんが非常にきれい好きで几帳面だったそう。 「子どもの頃、マンガを何冊か広げて読んだあと少しその場を離れていると、私が片付けようと思う前に、母が片っ端から本棚にしまっていくんです。そしてあなたは怠け者とかだらしないとよく小言を言われました。おかげで、かなり私自身はズボラな学生時代や独身時代を過ごしましたが、子どもが生まれてからは、昔の母のようにちゃっちゃと片付けるようになりましたね!刷り込みなのでしょうか…(笑)」

 

几帳面なお母さんのおかげで、一時はたしかにズボラになってしまったけれど、その後良い方に影響が残ったという例ですね。

 

また、小学校2年生のお子さんを持つNさん(34歳)は、 「私がけっこう几帳面なので、長女が小さい頃は絵の具のパレット一つ洗うのにも見ていられなくて私がやっていたんです。でも、小学校入学が近づいてみたら、ちょうちょ結びもできないし、手が汚れても私が拭いてくれるのを待っているという状態。これはいけないと思い、自分でやるように切り替えました。まだまだ私がやった方が早いので、つい先走って、しまった!と思うこともありますが」 と話します。

 

几帳面で「自分の気の済むようにやってしまいたい」という自覚があるママは、最初は下手でも目をつぶって、子ども自身にやらせる勇気が必要なのかもしれませんね。