夫のモラハラな日常を記録・録音(琴美さん/37歳/テーマパークスタッフ)
夫は潔癖症で神経質、新聞の折り目が少し曲がっているだけで文句を言われるほどです。仕事も育児も手いっぱいなので、家じゅうピカピカに磨き上げるなんて無理な話ですが、少しでも汚れていると許してくれません。 私はどちらかというと大雑把な性格なのですが、かなり努力してきたつもり。がんばってやりとげても「当たり前だ」という顔でスルーされ、ほめてくれたことは一度もありませんでした。 我慢の限界がやってきたのか、私は原因不明の発疹に悩まされるように。病院に行きましたが「原因不明です」と言われるばかり…「なんでこんな目に遭わなきゃいけないんだろう?」と悩み、離婚を決意。
でも、夫に切りだしたところで、すぐ却下されてしまいました…社会的な立場や人目をものすごく気にする夫のこと、当然といえば当然の答えでしたが、愛がない結婚になんの意味があるのでしょう。 「なんとしても離婚したい」、その思いから、旦那の異常ぶりを録音したり、メモしたりするようになりました。モラハラの証拠があれば、慰謝料の可能性もあると聞いたので…いまはこれをためて、離婚への準備をしています。
<井上弁護士のコメント>
いわゆるモラルハラスメントを理由に離婚をしたり、慰謝料を請求したりするのは、現実問題として難しいところがあります。それは、モラハラが日常生活の問題であるために、「程度の問題」や「そもそも証拠がない」など立証が難しいことが主な理由。そのため、琴美さんのように夫の言動を録音やメモで残しておくことは、非常に有効な手段といえます。