「離婚したい」と思って自分から切り出したところで、夫に拒否されこじれる可能性も。だったら夫の方から切り出させれば、離婚自体も慰謝料の話もすんなりいくかも!? 今回は、夫から離婚を切りださせるべく動いたママたちを取材しました。
その行動は「罪にならない?」「実際、本当に有利になる?」と気になるものも。そこで、多くの離婚案件を担当してきた、弁護士の井上愛美先生にもコメントをいただきました。
夜の生活を拒否して、夫の浮気待ち(えりかさん/28歳/事務職)
つきあっていたころはとても優しい夫だったのですが、結婚後はモラハラ夫に大変身。それでも子どもが産まれる前は我慢していたのですが、出産後は育児のストレスも重なり「もうダメだ」と追い詰められ…。 友人に「離婚して、って言おうと思ってる」と相談したのですが「ご主人は会社での地位もある人だし、離婚はしないって言われるんじゃない?」と…たしかに、いつも私の話は無視。主人が離婚を受け入れてくれるかも不安でした。 それに離婚後に養育費をきちんと払ってくれるか…しかもモラハラされていたのですから、慰謝料だってもらいたいくらいです。そこで、なんとか「夫から離婚を切り出させる方法はないか」と、作戦を練り始めました。
私が実行したのは「夜の生活を拒否する」こと、そしてとにかく極力話さないよう意識しました。ただ、理由もなく拒絶するだけだとどんな目に遭わされるかわからないので、「生理が終わったのにお腹が痛い」とか「出血が続いてる」などと言い、婦人科に通うふりまでしました。 すると最初こそキレたりイラ立ったりしていましたが、そのうち求めて来なくなったんです…どうやら浮気をしはじめたらしく、私の作戦は大成功! 不倫相手に夢中になって向こうから切り出してくれるのを待ちつつ、いまは浮気の証拠を集めに勤しんでいます。
<井上弁護士のコメント>
「夫婦生活を拒否した」という事実だけで、「夫の浮気を援助した」ということにはならないと思われます。そして、夫が不貞行為を行っているという事実があれば、法律で決められている離婚事由(民法770条1項1号)に該当。相手が拒否しても離婚が認められます。