症状からわかる子宮の病気&トラブル


子宮にトラブルがある場合は、なんらかのいつもと違う症状があるもの。気になる症状があれば、忙しいからとほうっておかず、必ず婦人科を受診しましょう。

 

◆生理痛が重い・出血量が多いとき

 

考えられるのは…

子宮筋腫、子宮内膜症、子宮腺筋症

普段から生理痛が重い人はそれに慣れてしまい、“いつものこと”と油断しがちで、悪化することが多い。病気が隠れている可能性があるので、症状が3か月続いたら受診を。超音波検査を受けるだけでわかることも多いので、怖がらずに受診して。

 

◆下腹部痛・腰痛があるとき

 

考えられるのは…

子宮腺筋症、子宮内膜症など

子宮の内側に似た組織が、骨盤の腹膜や卵巣など子宮以外の場所に入り込んでしまう病気が子宮内膜症。これに似た病気で、子宮の筋肉に子宮内膜が入りこんでしまうのが子宮腺筋症。どちらも下腹部痛や腰痛をともない、月経があるうちは治りにくい病気。ほかの病気の可能性もあるので、一度検査を受けてみて。

 

◆不正出血がある

 

考えられるのは…

子宮体がん、子宮頸管ポリープ、膣症、クラミジアなど

子宮体がんで最も多い初期症状が不正出血。性交時の痛みや性交後に出血があることも。そのほか、子宮頸管にできるポリープやカンジダ膣症、クラミジアなどの性感染症でも出血が見られる。「不正出血なんてよくあること」と受診の機会を逃す人も多いので、出血量の多少にかかわらずまずは婦人科へ。

 

◆貧血がひどい・めまいがあるとき

 

考えられるのは…

子宮筋腫、PMS(月経前症候群)、無月経など

貧血やめまいがあると、内科や耳鼻科を受診するものと考えがちだが、健康診断で貧血と診断された女性が婦人科を受診すると、約8割に子宮筋腫が見られるそう。めまいがある場合は、ストレスやダイエットからくる無月経や、PMSが原因のことも。ストレスに心あたりがあるなら、心療内科の受診も検討を。

 

◆自覚症状なし

 

考えられるのは…

子宮頸がん、子宮筋腫、子宮内膜症など

自覚症状がない病気でとくに怖いのは子宮頸がん。検診でしか発見できないため、定期的に検診を受けるべき。子宮筋腫や子宮内膜症も、症状がまったくでないことがある。不妊にもつながるので、検診時には超音波検査もあわせてうけておくと安心。

 

※ここに書かれていない病名やトラブルが原因のこともあります。気になる症状があったら、必ず受診しましょう。

 

(取材・構成・文/樋口由夏 イラスト/北村 人)


 

検診を受ければ、早期発見ができる子宮の病気。。忙しくてつい自分のことは後回しにしてしまいがちですが、自分自身と向き合いう時間を作ってみてください。さらに詳しい情報、読者の体験談は『CHANTO』11月号でご紹介しています。こちらもあわせてご覧ください。

 

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