成長するのは子供たちだけじゃない!
バイオリンに興味を持った子供たちは、一生懸命練習を始めます。しかし、すべてが順調に進んでいくわけではありません。練習中に喧嘩をするのは日常茶飯事、フランス映画によく見られる主張のぶつかり合いは子供たちの世界にも随所で見られます。他校との合同練習で赤っ恥をかいて落ち込んだり…。それでも、音楽の楽しさを知った子供たちはグングンと成長していきます。
バイオリンの才能があるアーノルド、何かと授業の邪魔をするサミール、アーノルドの母親、サミールの両親との交流を通じて、「子供たちに音楽を教えること」にまっすぐ向き合おうと決心するダウド。そんなとき、ダウドにバイオリン奏者としての仕事が舞い込んできます。さらに、子供たちの練習場所も閉鎖の危機に陥ってしまい…。
立て続けのトラブル発生を、ダウド、子供たちはどう乗り越えていくのでしょうか?
やっぱり音楽って素晴らしい!
見た目も育った環境もバラバラな子供たちが、ひとつになって美しい曲を奏でる。音楽の素晴らしさを改めて実感できる素敵な作品です。とある小学校のひとクラスでの出来事が描かれているのですが、これは社会の縮図ともいえるでしょう。
子供に音楽を学ばせたい!と思っているなら、「興味を持たせるきっかけづくり」の参考にいかがでしょうか。
出演している子供たちも、撮影をしながら楽器を学んでいったという本作。子供たちの成長がリアルに感じられるのはそんな作品作りの背景があるからかもしれません。
文/タナカシノブ