1日2時間の外遊びで、近視を防ぐ

この10年、15年で、近視の子どもが急激に増加しています。かつては遺伝的な影響で近視になるといわれていましたが、遺伝だけではとても説明できません。そこで現在は、環境面に注目した研究が進められているのだとか。 「いまの段階ではっきりわかっているのは、姿勢が悪く、対象との距離が30cm未満だと、近視が進行すること。その意味では、スマホの影響も見過ごせません。


じつは姿勢が決まる年齢は、2、3歳くらいといわれていて、ママたちが思っているよりずっと早いんです。絵本を読んだり、鉛筆を持ったりしはじめるこの時期に、顔を近づけずに作業させることがとても大事。スマホの場合は、対象との距離がせいぜい20~25cmなので、どうしても首を突き出す姿勢になってしまいます。使用は極力短時間にとどめたほうがいいし、スマホを見せはじめる年齢は、遅ければ遅いほどいいと思ったほうがいいでしょう」。

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反対に、外で日に当たって過ごす時間を長くすることで、近視の進行が遅れることもわかっています。


室内照明の光には、まぶしさを感じる「ブルーライト」が多く含まれるのに対し、日光にはさまざまな波長の光が均一に混ざっています。しかも日光は、室内光の何十倍、晴れた日では約1000倍もの明るさがあります。まだ研究段階ではありますが、近視抑制に役立つ可能性がある「バイオレット光」が含まれることも、よい影響をもたらすのかもしれません。


目標は1日2時間。

働くママにとっては負担かもしれませんが、6歳までのあいだは、できるだけ外に連れていくよう心がけましょう。