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子どもも大人も夢中になって見てしまう番組といえば、Eテレの「ピタゴラスイッチ」。


どのコーナーも面白いですが、親しみやすいメロディーに、あっと驚くひらめきが隠れている歌は特に大人気ですよね。実は、iPhoneやiPadでその歌が映像と共にいつでも楽しめる「ピタゴラうたのアプリ」というアプリがあるんです。ただ歌を聞くだけではなく、楽しく学べるしかけがいっぱいあるアプリなんですよ!

[ピタゴラうたアプリ]


「アルゴリズムこうしん」「ビーだまビーすけの大冒険」など
大好きな歌がいつでもどこでも楽しめる!

「ピタゴラうたのアプリ」は、「ピのまき」「タのまき」「ゴのまき」「ラのまき」「スのまき」の全5本立て。それぞれに「ピタゴラスイッチ」の人気曲が収録されています。

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ラインナップは、「アルゴリズムこうしん」「ビーだまビーすけの大冒険」「ピタゴラ暗号棒」「新しい生物」など、子どもたちが毎朝夢中になっているものばかり!

 

動画は、アプリをダウンロードしたらネットに接続せずに見ることができるので、通信状態を気にせずにいつでもどこでも子どもに見せられるんです。外出先のちょっとした時間にも見せられるので、とても嬉しいですよね。

 

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思わず「こんなの待ってました!」と言いたくなるこのアプリですが、それもそのはず、このアプリを企画したのは育児に奮闘するママだったんです。そのママとは、「ピタゴラスイッチ」の制作に携わっているユーフラテスの貝塚智子さん。2013年頃、娘さんが2歳の頃にこのアプリの企画を思いついたのだそう。

 

「当時、移動中やレストランでの待ち時間など、子どもにとっては退屈な時間をipadやiphoneで動画を見せる機会が増えていました。ママなら誰でも経験があると思うのですが、何を見せたらいいのかわからなかったんです」と貝塚さん。そんなときに、ご自身も制作に携わっている「ピタゴラスイッチ」の歌がアプリで見られたらと考えました。

 

「子どもが大好きな歌で、自分も面白いと思えるものでしたから、妙な罪悪感も感じないですし、それどころか子どもにとって教育的であるとも思えました。それと、周りのお母さんやお父さんたちも”5分でも自分にふっと戻りたい”とか”家事をやってしまいたい”とか、”風邪でつらい”とかという気持ちと子どもとの間で、頑張っているのを見てもいましたので、このアプリがその解決の選択肢の1つになればという気持ちもありました」。

 

育児をしていると、どうしても「ちょっとこれ見てて」とテレビや動画を見せる時間は出てくるもの。そして、見せるならばできるだけいいものを…というのがママの本音。でも「ピタゴラスイッチ」の歌なら子どもも大好きだし、ママも心から安心して見せられるので本当に嬉しいですよね。貝塚さん自身も、知らない間にお友達が使っていて「あのアプリいいね!」「助かる」と言われることもあるそうです。

 

おとうさんスイッチ、歌の解説…
考えながら遊べるしかけがいっぱい!

アプリには、子どもが主体的に遊べるメニューも入れたいという声から、それぞれの巻にスペシャルコンテンツが入っています。

 

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五十音のボタンを押すと、たこがそれぞれのひらがなから始まる動きを見せてくれる「たこスイッチ」は、たこの動きが子どもに大ウケするかわいさ。ひらがなに馴れ親しむきっかけになりそうです。

 

そしてなんと、あの「おとうさんスイッチ」が自分で作れるメニューも!

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パパの動画を撮影するだけで、テレビと同じBGMとナレーションが入った自分だけの「おとうさんスイッチ」が作れちゃうんです。これには子どもも大喜び間違いなしですよね!

 

また、それぞれの歌の歌詞や解説も見られるようになっています。

 

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貝塚さんによると「歌の解説は、アプリだけのコンテンツです。『ピタゴラスイッチ』は子どもの”考え方”を育てる番組で、どの歌も、独特な”考え方”をもとに作られています。たとえば『アルゴリズムこうしん』であれば、何かを解決するための手順である”アルゴリズム”という考え方がもとになっていますし、『ビー玉ビーすけの大冒険』であれば、”ピタゴラ装置に物語をふきこむ”ということがテーマでした」。

 

確かに、ものの数え方に焦点を当てた「ぽんほんぼんの歌」「ぴきひきびきの歌」、”おとうさん”が会社に行くと”会社員”、病院に行くと”患者さん”など、状況で人の呼ばれ方が変わることを歌った「ぼくのおとうさん」など…。「なるほど」と思わせられる歌ばかりですよね。でもどうして、アプリに番組にはない解説が加えられたんでしょうか?

「番組では歌だけを流すので、この”考え方”について説明することはありません。子どもは歌だけで十分なのですが、親御さんにはその”考え方”も言語化して伝えられたら、歌の目的と意味がはっきりして理解が深まると考えました」。

 

歌を聞いてわかったつもりでも、改めて解説を読むと「そうだったのか!」となること間違いなし。もし、子どもが”考え方”に興味を持っていたら、一緒に読んでみるのもいいですね。

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学生時代からピタゴラスイッチの制作に関わってきた貝塚さんも、ママになり子どもと番組を見てみると改めていろいろな発見があったそうです。


「ひとつひとつの歌やコーナーに発見と面白さがあって、大げさかもしれませんが、この世界は面白いことにあふれていて、人間は知恵と工夫で日々前に進んでいるということが感じられました。そんなピタゴラの数ある歌から、厳選した歌をアプリにしました。子どもが自分で選んで、気に入ったら何度も見られるように、主体的に関われるように設計しています。ぜひ、iPhoneやiPadに入れて、お子さんのお気に入りや、選択肢の1つになれたら嬉しいです」。

 

ママの気持ちが込められたこのアプリは、子どもに楽しくママに優しい、そんなアプリになっています。この夏休み、旅行の移動中や家でのちょっとした時間に大活躍してくれるはずですよ!

 

取材・文/阿部祐子