食パンの素材から、添加物を徹底排除

一般的な食パンでは、コストの面からの厚生労働省による使用の許容量の範囲で添加物が使用されていることがあります。ただ、それでは無添加とはいえません。

 

そこで嵜本は、あえなく材料費を度外視。トランス脂肪酸を含まない天然由来の油脂・フレッシュプレスショートニングをパンに使用。イーストフードや乳化剤のような市販の食パンによく使用されている添加物までをも、徹底して取り除くことで、安心安全はもちろん、おいしさを追求しました。

向かって左側に刻印がされているのが「極生“ミルクバター”食パン」

 

このように、嵜本の食パンは一般的な食パンに比べるとコストが多くかかっています。ただそれは、安心安全に食べられる材料を使うため。毎朝のように口にする食パンだからこその、こだわりが詰まっているのです。

リーズナブルな食パンはこだわっていないのか?

では、リーズナブルな食パンは、質と工程にこだわっていないのか?というと、決してそうとは言えません。

 

製造工程を一貫して生産から配送までできるシステマティックな環境が整っていることや、メーカーによっては大量に素材を仕入れることができることで、価格がおさえられている部分も大いにあります。

 

ただ、嵜本の高級食パンは、材料の開発に長い年月をかけて小麦の配合にこだわり、コスパがよいとされる卵や乳製品、添加物を使わず、天然由来の素材でおいしさと安全性を追求しているため、おのずと原材料費が高くなり、その結果、価格に反映されているとのことでした。

 

取材協力 高級食パン専門店 嵜本

「極美“ナチュラル” 食パン(2斤950円)」と「極生“北海道ミルクバター”食パン(2斤1100円)」を二大看板とする高級食パン専門店。他にも限定食パンやオリジナルジャムなど数多く取り揃える。

取材・文/松崎愛香 写真/田尻陽子