資格手当や評価制度の見直しでやりがいにつなげる

── プロジェクトの特徴を教えてください。

 

城さん:

業務改善は、ともすると「会社が対応してくれるのを待つ」状態になりがちです。でも、「キラキラ栄養士プロジェクト」は、栄養士自身が会社全体を巻き込んで、継続的に推進しています。

 

── どんなふうに栄養士たちが社内を巻き込んでいるのですか?

 

城さん:

プロジェクトは、栄養衛生管理部の栄養士と管理栄養士の30名で構成されています。定期的に研修会で挙げられた意見を12名の幹部メンバーが検討し、業務改革をしています。実際に栄養士たちが積極的に意見を出し合って、具体的な行動を起こしています。

 

たとえば、20207月には、公認スポーツ栄養士の資格手当付与が始まりました。これは、研修会で提案された「栄養士の専門性を活かした資格取得へのモチベーションアップ」を反映したものです。

 

また、新たなモチベーションアップ支援として、事業所を直接担当している全国のメンバーから選抜された19名がアイデアや意見を出し合い、評価制度が見直されることになりました。これは2021年下期の評価から事業所スタッフを対象に、努力や能力をより丁寧に評価する内容になりました。

 

── 具体的にはどんな評価制度に変わったのですか?

 

城さん:

従来の制度では、所属する事業所の収支や衛生評価を中心に評価する仕組みになっていました。しかし、事業所の契約状況などによってはどうしても不公平が生じてしまうこともあったんです。スタッフの不満も一部で生まれていました。

 

それを今回の評価制度改定では、「個人」にスポットを当て、個人の業務内容や取り組み姿勢をより評価する内容へ変えました。普段の仕事ぶりをよく知る直属の上司が評価し、フィードバックを行える仕組み作りを進めています。

 

── つまり、一人ひとりの業務を細やかにみていく評価制度になったのですね。

 

城さん:

はい。2021年度下期の賞与より見直しが進められたので、評価の反映は20226月を予定しています。202111月に本部スタッフへ評価フィードバック面談研修を実施し、本部スタッフより事業所スタッフの指導を行いました。今後も状況を注意深くみながら、より皆が納得でき、モチベーションを高められる評価制度の構築を目指していきます。

“労働条件が厳しい”イメージを払拭したい

── 「キラキラ栄養士プロジェクト」のほか、子育て支援制度でも改革をされているそうですね。

 

城さん:

育児と仕事の両立をあと押しするため、会社として育児短時間勤務制度と在宅勤務制度も改善しました。在宅勤務制度はコロナ禍で働き方を見直したことで制度化されたのですが、育児短時間勤務は従来からあったものを改善しました。これも従業員の声がきっかけで、小学3年生の修了時まで使用できるように制度内容を変えました。

 

栄養士や管理栄養士は、一般的に厳しい勤務環境で働いているイメージがあると感じています。でも、多くの従業員に「働きやすい」と実感してもらえるように、会社全体で改革を進めていきたいですね。

 

── 全社挙げて、女性たちの離職率の改善に本気で取り組んでいるのですね。

 

城さん:

はい。ただ、各事業所の勤務では、まだまだ働きやすい環境を実現できていない現状があります。早番から遅番までのシフト勤務が通常の働き方になるため、育児短時間勤務などの制度を整えただけでは十分ではなく、使われないと意味がありません。

 

すべての栄養士や管理栄養士にこの制度が浸透し、キャリアを途絶えさせることなく働き続けられることを実現するのが今の課題だといえます。これからも、プロジェクトの枠を超えて、会社全体で取り組んでいきたいです。

 

 

シフト勤務が中心となってきた栄養士や管理栄養士の仕事を、従業員が求めるライフスタイルにどう寄り添い、働きやすさを実現するのか。大きな課題と向き合っているLEOCが、やりがいも働く環境も向上させることで業界全体にも大きな変化を生むのではないでしょうか。

取材・文/高梨真紀 画像提供/株式会社LEOC