自分の好きなものとシンプルに暮らしているミニマリストのおふみさんに、自身の経験から得た”家を安らぐ場所にするちょっとした習慣や愛用品”を教えてもらいます。

 

「おしゃれは足元から」なんて言葉もありますが、大好きな靴を履くと、いつもと服装が同じでもなんだか特別な気持ちになりますよね。おふみさんにも「10年履きたい」という気持ちから購入したお気に入りの靴があるのだそう。その出会いと、その靴から生じた意識の変化について伺いました。

雨でも履ける理想の革靴!チャーチのバーウッド

10年履きたい靴ってありますか。

 

安い靴ばかり大量に持っていた数年前のわたしは、靴に対して「10年も履けるものだ」という認識がなかったので、当時の自分が聞いたら驚くと思います。

 

今、わたしには10年愛用するつもりで育てている革靴があります。 チャーチのバーウッドという靴です。

内羽根のレースアップシューズで、ブローグ(穴飾り)とピンキング(ギザギザの飾り)がついたウィングチップ、雨にも強いポリッシュドバインダーカーフを使った革靴です。 出会いは2017年秋。 あれこれ探して履き比べてこの靴を買ったので、もうかれこれ4年以上履いていることになります。

 

その頃、仕事用に使えて、叶うならオフ用にも使える革靴を探していました。 当時は雪国に住んでいたので、仕事用とはいえ靴には特殊な希望がありました。

 

仕事用のほどほどにカチッとしたオフィススタイルに合うデザインで、7時間くらい立ちっぱなしでも耐えられるクッション性がありながら、 「3cmくらいの薄く積もった雪の上を歩けること」という無理めな希望があったのです。

 

革のバッグに雨がかかってシミをつくってしまったことも数知れず、 革靴と水の相性は最悪だと思っていたのですが、 革製品専門店の女性店員さんにこの理想を伝えたところ、 「雪の上を歩ける革靴、あります!」と意外な答えが返ってきました。

 

雨の街・ロンドンで作られているチャーチの革靴は、雨に強いそうなのです。ポリッシュドバインダーカーフという、カーフレザーの表面に樹脂加工を施した素材を使っていて、雨に負けない素材だというのです。

 

そしてさらに惹きつけられたのは、 「長い人だと、靴底を修理しながら15年以上履いている方もいますよ」という店員さんの言葉でした。

 

何かを買うときに、せっかく気に入っても傷んだ時に同じものを買えないことがストレスでした。 せっかく足に馴染んでも、廃盤という壁に阻まれます。 大抵の靴は1年2年履いたら傷んで買い替えしてきましたが、大抵同じものに再び出会うことはできず、いちから靴を探す作業が本当に億劫でした。

 

この靴なら修理しながら長く履ける。長年相棒として寄り添い続けてくれるであろう、頼れる存在だと感じました。