習い事選びや送迎、費用のやりくりなど何かと苦労の多い子どもの習い事。とはいえ、子どもが習い事を続けられるよう日々奮闘する保護者は多いのではないでしょうか。

 

そんななか、子どもに「習い事を辞めたい」と言われたら、戸惑うこともあるかもしれません。

 

今回のテーマは、子どもに「習い事を辞めたい」と言われたときの対応について。読者モニター70人のアンケート回答から見えてきた、家庭でできることとは──。

「習い事を辞めたい」と言われた経験は5割強

子どもに「習い事を辞めたい」と言われたことがあるか聞いたところ、「はい」と回答した方は55.7%。全体の5割強を占める結果になりました。
習い事に限らず、「継続すること」の難しさを実感している方は多いのではないでしょうか。子どもの習い事も、継続年数や子どもの年齢、環境の変化によって起こり得ることといえそうです。

子どもが習い事を辞めたがる理由は?

具体的に、どのようなきっかけや理由で辞めたいと思うことがあるのでしょうか。複数聞こえてきたのが、友人の影響です。
「仲良しの友達が辞めた」(40代2児の保護者)

 

「お友達となかなか打ち解けられずアウェー感を感じていた様子。頑張るのに疲れてしまったようでした」(40代1児の保護者)
子どもにとって、友達の存在は大きく、モチベーションにも関わってくることが読み取れます。他には、
「先生が厳しかった」(40代2児の保護者)

 

「毎回出される課題が多くとてもこなせず、親子共にストレスがすごかった」(30代2児の保護者)

 

「塾との両立が難しい」(40代2児の保護者)
という声も。習い事の内容についていけないストレスや、部活や他の習い事と両立が難しいことなども、習い事を辞めたいと思う理由のひとつといえそうです。

習い事を辞める?続ける?各家庭の方針と声

子どもの習い事の継続について、各家庭の方針はどうでしょうか。

子ども自身の気持ちを尊重する

大切にしていることを聞いてみると、いちばん多かったのは、子ども自身の意見を尊重しているという声です。
「続けることよりも好きなものを好きと思えること、熱心に取り組めることを重視しているので、その選別は自分で決めるように聞く姿勢を持つようにしていた」(30代1児の保護者)

 

「いつでも辞めていいというスタンスにしている。まだ何がやりたいかはわからないと思うのでチャンスは作るが、やるかやらないかは本人の希望に任せています」(30代3児の保護者)
さらには、子ども自身の選択に加えて、保護者が様子を見て決めるという声も。
「親の思いや費用を支払っているからということではなく、子ども自身が心から楽しめているかどうかをしっかりと見極めることが最重要」(40代2児の保護者)
「辞めたい」理由を聞いて、家庭で話し合うということも大切なポイントのひとつではないでしょうか。
他には、習い事を始めるタイミングで、ある程度の目安を決めておくという家庭も。
「習う前になぜやりたいか、どうなりたいか、どうなったら辞めるかを決めてから習うようにしている。親主導ではなく、あくまでも子ども主体」(40代2児の保護者)
保護者の意向よりも本人の気持ちを尊重することが、より主体的に取り組むことにつながっていくのかもしれません。

子どものモチベーションを保つ声かけや環境作りをする

子ども自身の気持ちが大切だと考える家庭が多いなか、「辞めたい」と思わないような環境作りも重要に。

 

特に多かったのは、習い事の内容に口出しせず、楽しく取り組める声かけをしているという家庭です。
「終わった後に感想を聞いて『楽しいね!』と盛り上げる」(40代2児の保護者)

 

「あまり厳しく言わない。本人が楽しく続けられる程度にする。目標や区切りを伝えておく」(40代2児の保護者)

 

「なるべく楽しくできるようにあまりうるさく言わないように気をつけています。それでも良かれと思ってアドバイスすることもありますが、子どもは嫌な顔をします。楽しく好きなことを続けられたらいいという方針です」(40代1児の保護者)
また、日頃から子どもや周囲の方とコミュニケーションをとってサポートしている保護者の声も複数ありました。
「一緒に宿題をやったり、どんなことをしているのか話を聞いたりしている」(40代2児の保護者)

 

「大人同士が打ち解けていると子どもも安心するので、教室スタッフ、先生、他の親御さんと私もしっかり挨拶したり、話したりなどコミュニケーションを取るようにしている。先生も声をかけてくださったり、様子を話してくださったりと我が子の様子がよくわかる」(40代1児の保護者)

家庭の事情で習い事を辞めざるを得ないケースも…

習い事を続けるために努力をしている家庭がある一方で、家庭の事情から習い事の継続が厳しい状況も。
「金額が高額」(40代2児の保護者)

 

「コロナ禍で減収。中学受験塾を辞めさせました」(30代2児の保護者)

 

「費用の兼ね合いで、下の子が就学するタイミングで見直そうと思っている」(30代2児の保護者)
兄弟で習い事の数が増えたり、家庭の収入が減ったりと、環境や経済的な変化に習い事の継続が影響していることが読み取れます。

 

なかには、「仕事の時間で送れなくなった」という家庭もあり、スケジュール調整ができず習い事を辞めたという声も聞こえてきました。

子どもの気持ちに向き合いながら考えよう

習い事を辞めたいと思うきっかけや理由はさまざまですが、今回のアンケート調査では、子ども自身の気持ちを大切にするという家庭が多いことがわかりました。

 

子どもが主体的に習い事に取り組めるようにサポートするなど、さまざまな工夫をしている一方で、経済的な理由から辞めざるを得ないという切実な声もあり「習い事の格差」の課題も浮き彫りに…。

 

「こうすればいい」という正解がない課題だからこそ、そのときそのときの、子どもの気持ちに向き合い、家庭で考えていくことが大切なのではないでしょうか。

 

アンケート調査概要
期間:2021年10月8日〜10月18日 人数:70人(CHANTOモニター読者) 方法:インターネット
文/鈴木実香里